桜エビの力
桜エビは料理の主役になることこそ少ないものの、かき揚げやお好み焼き・パスタなど様々な料理に使われている存在。風味が出ることに加え、その名前の通り桜のようなピンク色が彩りにもなることから春の色鮮やかな料理にもよく使われていますね。
肝臓のケア
桜エビはエビの中でもタウリンを多く含む種類と言われています。タウリンは非必須アミノ酸の一種で、胆汁酸の分泌を促す・肝細胞の再生を促すなどの働きがあります。ラットを使った実験ではタウリンに脂肪肝の中性脂肪を除去する働きが見られたことも報告されています。アミノ酸のベタインにもは肝臓への脂肪沈着予防・脂肪排出促進作用がありますから、エビは肝機能向上や脂肪肝・肝臓疾患予防など肝臓全体の健康維持に対しても効果が期待されています。
加えてタウリンにはアルコールの分解途中で発生し、毒性の強さから二日酔いの主原因とも言われている“アセトアルデヒド”の分解を助ける働きもあります。桜エビにはアルコール脱水素酵素やアセトアルデヒド脱水素酵素の働きを助けるナイアシン・アルコール分解の促進効果が期待されるアラニンやグルタミンなどのアミノ酸も豊富に含まれています。アルコール分解に必要な亜鉛などのミネラル補給にもなりますから、悪酔いや二日酔いの予防・軽減にも効果が期待できます。
骨粗鬆症予防
桜エビは非常に多くのカルシウムを含む食材でもあります。素干し100gあたりのカルシウム含有量は2000mgと、同グラムで比較すると乾燥ヒジキの2倍にもなります。カルシウムは骨や歯に存在しており、不足すると骨密度低下による骨粗鬆症リスクが高まる・骨や歯がもろくなることが知られています。カルシウムの適切な補充は骨や歯の丈夫さを保つために必要と考えられています。カルシウムの吸収・沈着を助けてくれるビタミンKやビタミンDと合わせて摂取するようにするとより効果的です。
生活習慣病予防
エビの代表成分と言われるのが天然色素成分でカロテノイドの一種であるアスタキサンチン。鮭の身が赤いのも餌となるエビやカニなどの甲殻類に含まれているアスタキサンチンによるものです。アスタキサンチンは活性酸素を抑制・除去する働きを持つ抗酸化物質の一つですが、カロテノイド類の中で最も高いと言われるほど強力な抗酸化作用を持つと考えられており、さらに細胞膜の内外と働く場所が決まっている抗酸化物質が多い中で細胞膜内外を選ばずに作用する成分とも言われています。この優れた抗酸化作用によって活性酸素増加が引き金となって起こる、老化現象や生活習慣病の予防に高い効果が期待されています。
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