腰にあたる5つの椎骨の老化から起こる腰部脊柱管狭窄症。

よく耳にする坐骨神経痛のことです。

お尻のあたりから下肢にかけて痺れや痛みを感じ、ひどくなると歩けなくなったり、痛みで眠れなくなったりします。

坐骨神経痛とはなにか?

一般によく言われるのが、腰が痛くなれば「腰痛」、お尻の足のつけ根あたりから太腿のうしろあたり、さらに脹脛(ふくらはぎ)や踵(かかと)が痛くなれば「坐骨神経痛」というざっくりとした名称です。

ですが、この「坐骨神経痛」という言い方は、じつは病名ではないのです。

 足にしびれを感じたり、足腰に痛みが出たりするのは、正しくは「腰部(ようぶ)脊柱管(せきちゅうかん)狭窄症(きょうさくしょう)」や「腰椎(ようつい)椎間板(ついかんばん)ヘルニア」という病名でいわれます。
20~30代に多く起こるのが「腰椎椎間板ヘルニア」で、50歳以上に多くみられるのが「腰部脊柱管狭窄症」です。

よく聞くヘルニアとは、‘あるべき場所から飛び出した状態’という意味で、椎間板がつぶれて突出したところが神経にさわって痛みを発します。また「腰部脊柱管狭窄症」は、腰椎の老化によって起こることが多いです。

まずセルフチェック!

坐骨神経痛という症状はどのようなものでしょうか。

●腰やお尻に痛みを感じる
●お尻から太もも、足にかけて痛みやしびれを感じる
●片足だけ、腰から下にしびれを感じる
●階段でよくつまずく
●スリッパがよく脱げる(かかとが上がらない)
●じっと立っているのが苦痛
●尿漏れがある

上記の6項目のうち、一つでも思い当たる節があれば、それは坐骨神経痛かもしれません。

さらに坐骨神経痛には、

・前かがみになると痛みがはしる「ヘルニア型」
・うしろに反らすと痛みが出る「狭窄型」
・前後どちらに反らしても痛む「合併型」
の3つのタイプがあります。

立ったまま、前後に体を反らしてみて、どのときに痛みが起こるかチェックしてみてください。

自己判断だけで放っておかず、痛みが続くようなら整形外科の診療を受けてください。

なぜなら、ほかの病気(たとえば足の血管がつまる動脈硬化や子宮がん等)かもしれないないからです。

重いものを無理に持たない・正しい姿勢を心がけましょう

日ごろの動作で気をつけたいのが、宅配の段ボール箱や灯油缶など、重たい荷物を持つときです。

前かがみの中腰で物を持ちあげるのではなく、いったん腰を落として、膝の力を使って持ち上げるように意識をはらってください。

普段の生活のなかで、ふいに痛みや違和感があったら、痛みがおさまるまで安静にしていることが肝心です。

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