寝すぎは危険

日本では「寝る子は育つ」ということわざもあるほど、「長時間睡眠は健康に良い」というイメージがあるかもしれません。しかし、さまざまな研究報告によると、睡眠時間が長ければ長いほど健康につながるというわけではないようです。
特に大人になると休日は仕事の疲れを取るため寝溜めするという方も多いですが、疲れを取るどころか、かえって体に悪影響を及ぼすのです。

長時間睡眠の影響

1.早死にするリスクが高まる
30歳以上の成人100万人を対象にアメリカのがん協会が行った睡眠調査によると、死亡率がもっとも低かったのは睡眠時間が平均的な7~8時間の人で、それよりも睡眠時間が短くなっても長くなっても死亡率が高くなる、という結果が報告されています。
さらに、眠り過ぎは糖尿病を発症させる引き金にもなります。
とくに男性では、寝過ぎることで血糖値が高まり、糖尿病を発症するリスクが高まる可能性があると言われています。また、中性脂肪も高めになってしまう傾向も確認されているそう。

2.だるくなる
朝に起きても頭がボーっとした状態が続き、だるさがなかなか取れない、そんな経験はありませんか?
過度の睡眠は、身体のリズムを狂わせて倦怠感や脱力感を引き起こします。加えて、脳が休息状態から抜け出すことができません。結果、なかなか覚醒できない原因となります。
休日に睡眠リズムが乱れると、翌週の平日にそのしわ寄せがやってきます。せっかくたくさん眠って疲れをとろうとしたのに、まさに逆効果…という悪循環に陥ってしまうのです。

3.頭痛が起こる
たくさん眠ることでストレスや疲れをとろうと思っても、眠り過ぎると頭痛を引き起こしてしまうことがあります。寝ている間は筋肉が緩み、脳と身体は休息し、疲労回復している時間。
眠り過ぎてしまうと頭の血管は必要以上に拡張してしまい、三叉神経(さんさしんけい)と呼ばれる脳神経を刺激してしまいます。そうすると痛みの原因となる物質が放出され、血管の周りに炎症が起こり、その結果頭痛を引き起こします。また、季節を問わず、睡眠中は思っている以上に汗をたくさんかきます。長時間の睡眠は軽度の脱水状態にもつながり、頭痛を引き起こします。

4.腰痛が起こる
長時間ベッドに横たわっていると、腰に大きな負担を与えることも。身体に合わない寝具を使っている場合には、その分その影響も大きくなります。
寝ている姿勢は体重の実に40%もの重さが腰にかかると言われています。眠り過ぎは腰痛を悪化させるだけでなく、血行不良も引き起こします。

5.気分障害になる
長く眠り過ぎると、脳の働きが鈍くなり、憂うつな気分に陥りやすくなります。意欲は低下し、家事や仕事をする気がなくなってしまうことも。
睡眠時間と学力の関係を調査した結果によると、睡眠時間が6時間未満の生徒と9時間以上の生徒に、テストの正答率が低い傾向がみられたそうです。寝ないのも、寝過ぎるのもどちらも良くないということです。



いかがででしたでしょうか?
休日の寝すぎはかえって体に良くないことがお分かりになったかとおもいます。
休日でも睡眠サイクルは変えず、6時間〜8時間を保ちちましょう。そして、ほどよく体を動かしたり、家事をしたり、出かけたりして充実した休日を過ごせるよう心がけましょう。

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