独立リーグとは

日本野球機構(NPB)が運営するプロ野球とは別に、地域などでつくられた組織が独自に試合を開催している野球のリーグの事です。
不景気で社会人野球チームの廃部が相次ぐ中、プロ(NPBや大リーグ)を目指す若者が野球を続ける場の提供が目的を目的として作られました。
代表的なものとして、四国の4球団が競う「四国アイランドリーグplus(IL)」や、新潟・富山・石川・長野・福井・福島・群馬・埼玉・栃木・滋賀の10球団で争う「ベースボール・チャレンジリーグ」(BCリーグ)、関西を中心とする「ベースボール・ファースト・リーグ」(BFL)などが活動しています。

NPBのドラフトで指名される選手が続出

リーグ戦を続けるうちに世間の認知度が上がり、近年では、毎年数人の選手がNPBのドラフト会議で指名されています。
NPB入りし、成功を収めた選手の例では、四国ILの高知からロッテに入団し、12年と16年にパ・リーグ首位打者となった角中勝也が代表格です。

往年の名選手も集結

当初は若い選手の育成の場でしたが、現在では、元プロやベテラン選手の再挑戦の場ともなっています。
15年には、阪神で活躍し、大リーグでもプレーした投手、藤川球児が四国ILの高知に入団。
ヤクルトや楽天、大リーグでプレーした岩村明憲が、選手兼監督としてBCリーグ福島に入団しています。
一度引退した選手の復活の場として入団する選手もいます。大リーグの元首位打者でロッテの元選手、フリオ・フランコが56歳で石川に選手兼監督として入団。
近鉄などで活躍し、4度の本塁打王を獲得したタフィ・ローズが46歳で富山入りするなど往年の野球ファンも注目の的となりました。

そして今年は、阪神などで活躍した沢村賞投手の井川慶がBFLの兵庫へ入団。
更にはメジャー通算555本塁打を放ち、レッドソックスなどで活躍した超大物元メジャーリーガーのマニー・ラミレスが高知へ入団するなど、今年も独立リーグは話題沸騰となっております。

採算の取れない厳しい環境から一流を目指す

しかし独立リーグの運営するにあたって採算を取るのは大変厳しく、どの独立リーグのチームも収益を出すのに苦労しています。
過去には様々なリーグの設立、設立準備の動きがあったものの、資金難や人材不足などを理由に休止、頓挫しています。例えば、09年にスタートした「関西独立リーグ」は、運営が立ち行かなくなり、13年のシーズン終了後に所属チームが全て脱退したケースもありました。
選手の給料も四国ILの例で言うと、3月から10月まで契約で月10万〜40万円ほど。NPBでの実績のない若手選手は主に月10万円台が多いようです。住まいはアパートを借りて選手同士共同で住んでいます。
そのためシーズンオフはアルバイトをして生計を立てる選手も多く、食べていくにも大変な世界です。BFLに至っては選手は無給でプレーし、アルバイトで生活費をまかなっているケースもあります。

そんな厳しい環境によるハングリー精神が、絶対にNPB入りするという気持ちをより一層強め、選手たちを成長させるのです。

このように、未来のスター選手を応援するのもよし、かつての往年の名選手を応援するのもよし、様々な観方が独立リーグにあります。
皆さんも是非一度はご覧になってみてはいかがでしょうか?

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