Jリーグ元年から「オリジナル10」としてリーグを盛り上げてきた名古屋グランパスが遂にクラブ史上初のJ2降格となった。これにより、Jリーグ開幕から参加するクラブでJ1に残り続けているチームは鹿島と横浜の2チームだけとなった。

ところで毎年、降格に関してはいくつかの都市伝説ともいうべきジンクスが存在する。かつては『前田遼一選手(現FC東京)が初得点を決めたチームが二部に降格する』という都市伝説も存在したが、今季もあるいくつかのジンクスが降格するチームにまとわりついたと言われる。

ノバコビッチ選手は2013年まで大宮アルディージャに在籍していたが、翌14年に大宮がJ2に降格。14年に1年間だけ在籍していた清水エスパルスが15年にJ2降格。そして15年は名古屋に在籍していたが、16年2月にスロベニアのマリボルに移籍したことで、開幕前から名古屋は大丈夫かとささやかれていた。

毎年夏に川崎フロンターレのホームで行われる「川崎市制記念試合」と銘打たれた試合がある。この試合のハーフタイムで歌手・西城秀樹氏が「YMCA」を歌うことで知られているが、同試合で対戦したチームは2009年の大分から、京都、福岡、神戸、湘南と5年連続でJ2に降格した。14年の新潟は降格を免れたことで、ジンクスではなくなったと思われたが、2015年には清水が降格し、再び「伝説」の予感が、、、。そして2016年、今季の同試合の対戦相手は14年にこのジンクスが発動しなかった新潟だった。

西野朗監督が退任すると翌年のシーズン終了後にJ2に落ちる事態も続いている。このジンクスにより2012年のガンバ大阪とヴィッセル神戸(シーズン途中から指揮を執り、シーズン途中で退任)がJ2降格を経験している。西野監督は、昨年のシーズン終了後にグランパス監督を退任し、日本サッカー協会技術委員長に就任している。

そして、最終節までもつれたJ1残留争いは、新潟、甲府、名古屋の激しい闘いとなったが、結果『ノバコビッチが去り』『西野朗監督が退任した』名古屋が降格。新潟は2度も『西城秀樹のYMCA』の伝説を振りきることになった。J2降格となった名古屋は、主力の大量放出により、昇格は厳しいとみられるが、いずれJ1の舞台に戻ってくることでしょう。

今後、こういったジンクスからも目が離せませんが、願わくば、それが私の応援する横浜Fマリノスに降りかからないことを願うばかりです。