2年連続同一カードのNBAファイナル

今シーズンのNBAファイナルは、2年連続同一カードのウォリアーズvsキャバリアーズとなりました。リターンマッチです。

ありそうでなかなかないのが、リターンマッチのNBAファイナル。前回のリターンマッチのファイナルは、97・98のブルズ対ジャズまで遡ります。
ジョーダン率いるブルズに、ストックトン&マローンのジャズが挑んだ2年間。結果は2年連続ブルズの勝利。
98年の優勝でジョーダンは2度目の3連覇。そして2度目の引退。
98年ファイナル。
3勝2敗でブルズ王手で始まった、ジャズのホームでの第6戦。
残り5秒でジョーダン決めた逆転シュートのシーンは、『ザ・ラストショット』として、NBAの歴史に残る有名なワンシーンです。

そんな昔の話まで遡るぐらい、ファイナルに2年連続で両チームが進出する事は難しい事であるという事でしょうか。

キャバリアーズ初優勝

今年のファイナルは、最終第7戦までもつれた結果、クリーブランドキャバリアーズが初優勝を飾りました。

1戦1戦を見ると第6戦までは大差がついた試合が多かったですが、第7戦は93対89と接戦の展開でした。
特に89対89となった残り約5分から、約4分間はスコアが動かず、お互い脅威の守りで、久々に見ていて息が詰まる時間帯でした。

ウォリアーズのホームで始まったファイナル。キャバリアーズはいきなりの2連敗。
ファイナルで0勝2敗から優勝したチームは3チームだけという窮地に立たされ、3戦はホームで勝利するも4戦は敗北し1勝3敗。
そしてファイナルで、1勝3敗からの優勝したチームは過去になし。という優勝確率0%からの、脅威の3連勝でファイナルを制しました。

クリーブランドには、NBAの他に、NFL・MLBとメジャースポーツのチームが3つもありながら、1964年にNFLのブランズが優勝した以来、優勝チームが出ていないというクリーブランド市民にとって、長い長い暗闇から、ついに抜け出した優勝でした。

そしてウォリアーズ。
シーズン最多勝利数を更新し、歴代7チーム目の連覇に挑みましたが、プレーオフに入ってから、調子が上がってこず、カンファレンスファイナル・ファイナルと最終7戦まで戦い、最後は体力が尽きてしまった印象でした。
ファイナルまでのホームコートアドバンテージも獲得したシーズン終盤。主力を休める時期でも、最多勝利数更新がかかっている為、主力を休めない事が懸念材料とされていたが、現実になってしまったのかもしれません。
それでもファイナルの第7戦。連覇まであと少しまで迫ったのはさすがでした。

ファイナルMVPはレブロン・ジェームズ

ファイナルMVPは、レブロン・ジェームズ。自身3度目のファイナルMVP。ファイナル7戦での平均成績が

29.7点・11.3リバウド・8.9アシスト・2.6スティール・2.3ブロック

主要5部門全て、両チーム合わせてトップという成績で文句なしのMVP選出です。

特に1勝3敗に追い込まれてからのプレーは、キングがキングと言われる所以でした。
ファイナル前には、6年連続通算7度目のファイナル。過去6回で2回しか優勝をチームにもたらしていない。勝負弱いのではないかという、外野の声を一蹴した成績でした。

過去2回。マイアミヒートで優勝した瞬間は笑顔でしたが、今回はコートに倒れ泣き崩れていました。

クリーブランドがあるオハイオ州で生まれ育ち、地元のキャバリアーズに入団。チームに初優勝をもたらす選手と期待されながら、優勝をもたらす事なく、2010年のマイアミヒートへの移籍。

レブロンのユニホームを燃やし非難するファン。クリーブランド市長からは抗議の声明。チームオーナーからの手紙。そして地元から裏切り者と呼ばれる。
それでもヒートでの4年間で2回の優勝という経験を手にして、14年古巣への帰還。

自分のゴールはキャリアで数多く優勝する事。だがそれよりも大切なの生まれ故郷に優勝をもたらす事。

このレブロンの地元への愛が詰まった涙ですね。

翌シーズンに向けて

今シーズンもこれで終了。
各チームが翌シーズンの優勝へ向けて動き出すオフシーズンです。

日本のスポーツと違い、スター選手のFA移籍・トレードは当たり前のアメリカのスポーツ。

オフシーズンも楽しい時期でもあります。今年はどんな移籍劇があるのか。戦力図が変わる大物選手の移籍はあるのか。
思惑通りの補強が出来るのかどうか。
すでに来シーズンの戦いは始まっているNBA。
来シーズンも楽しみです。


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