「抗酸化作用」は加齢とともに低下する!

人間は酸素を利用してエネルギーを作りだしていますが、酸素を利用すると同時に活性酸素は常に体内で生じています。この体内で増えた活性酸素を除去していくことが、老化や、がん、生活習慣病などの予防になります。活性酸素によって酸化を抑えることを「抗酸化」といい、活性酸素から体を守ることを「抗酸化作用」と呼びます。

しかし「抗酸化作用」は、20代をピークに加齢とともに低下していってしまいます。そのため、普段の食事によって、抗酸化作用をもつ栄養素を摂取することが健康のために大事なことになるんです。

「抗酸化作用」のある栄養素とは

抗酸化の基本は食事で、抗酸化作用のある栄養素を摂取することが大事です。ビタミンCやビタミンE、ポリフェノール類、ミネラル類や、美容効果で話題のカロテノイドなどが挙げられます。

ビタミンCは、緑黄色野菜(パプリカ・パセリ・ブロッコリー・青菜類など)、フルーツ(キウイフルーツ・いちご・かんきつ類)などに含まれます。水溶性なので、生で食べるのがオススメで、水洗いする場合は、洗い過ぎないようにしましょう。

ビタミンEは、植物油(ひまわり油・やし油・べに花油など)、種実類(ごま・アーモンド・ピーナッツ)などに含まれています。緑黄色野菜を炒めて食べると、他のビタミンも同時に摂れて効果的なんだそうです。

ポリフェノール類は、プルーン・りんご・赤ワイン・コーヒー・緑茶・紅茶などに含まれ、フルーツの場合は、皮にもポリフェノールが豊富に含まれているため、皮ごと食べるのがオススメです。コーヒーやお茶は、ペットボトルで販売しているものより、淹れたてのほうがポリフェノールを多く含んでいます。

ミネラル類は、海藻類(わかめ・のり・昆布など)、魚介類(桜えび・うるめいわしなど)、納豆などに含まれ、熱には強くても水に溶けやすい性質なので、茹でるよりも蒸すのが良いでしょう。煮込み料理の場合は煮汁ごといただくことで、無駄なく摂取できます。

カロテノイドは、緑黄色野菜やフルーツの黄色、オレンジ、赤色の色素成分。パプリカ、トマト、ホウレンソウ、ミカンなど濃い色の野菜やフルーツを選べばたくさんカロテノイドを取ることができます。特にオススメは赤いパプリカで、カロテノイドのなかでも特に抗酸化力が強いキサントフィルという成分が豊富に含まれています。カロテノイドは油溶性のため、サプリメントなどを利用するか、油を使った調理方法で食べると体内に吸収しやすくなります。

普段の生活習慣を見直して、「抗酸化作用」を高めよう!

普段の生活のちょっとしたことに気をつけるだけでも、活性酸素が増えるのを防ぐことが出来るそうです。まずは、紫外線を防ぐことで、紫外線に当たると、皮膚細胞でも活性酸素がつくられるため、シミやシワの原因となります。帽子をかぶったり、日傘をさしたりと、紫外線対策を心がけましょう。

また、どれだけ抗酸化作用のある食品をとっていても、イライラしたりストレスをためやすい人は注意が必要です。ストレスを受けると一時的に血流が悪くなり、回復するときに活性酸素が発生しますので、難しいことではありますが、ストレスを溜めないようにしましょう。運動をするのも良いですが、激しい運動は呼吸量が増えるため活性酸素が生まれやすくなります。オススメはウォーキングなどの軽めの運動です。抗酸化物質の働きを高めて、酸化を抑えてくれます。

お酒やたばこも注意が必要です。飲酒すると、アルコールを分解するときに活性酸素が発生します。たくさん飲む人、アルコールに弱い人は要注意ですね。加えて、タバコを1本吸うと、1日あたりで発生する量の約10万倍もの活性酸素を体内に生み出してしまうんだそうです。さらに、抗酸化物質であるビタミンを破壊する成分も含まれているので、吸い過ぎには注意が必要です。

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