ビジネスパーソンの働き方に起因する3大睡眠課題が判明!【2018年度「企業の睡眠負債」実態調査】
テクノロジーで人々の睡眠課題を解決するSleepTech(スリープテック)事業を展開する株式会社ニューロスペースは、都内日勤企業を中心に会社員500名の睡眠実態を調査しました。
ビジネスパーソンの7割以上が睡眠に不満
テクノロジーで人々の睡眠課題を解決するSleepTech(スリープテック)事業を展開する株式会社ニューロスペースは、都内日勤企業を中心に会社員500名の睡眠実態を調査しました。睡眠課題による経済損失の額は15兆円(2016年11月ランド研究所調査)と発表されており、2018年5月に産業医科大学の研究(Nagata T, et al., J Occup Environ Med. (2018))では、日本企業のプレゼンティーイズム損失の内訳は肩や首の凝り(14%)に続いて、睡眠不足が2番目に大きい損失(11%、1人あたり年間約3.4万円)となっており、企業成長や企業価値の向上においても睡眠課題が大きく影響を及ぼすことが判明しています。
睡眠に対する満足度は「全く満足していない」(14%)「あまり満足していない」(60%)と、合計74%のビジネスパーソンが睡眠に満足していないことが明らかになりました。
理想とする睡眠時間は平均7.37時間ですが、実際の睡眠時間は平均6.18時間とマイナス1.2時間の差が生じていました。ビジネスパーソンは十分な睡眠が取れておらず、睡眠負債が溜まっている状態にあります。
睡眠を妨げる原因は、1位「仕事による帰宅の遅さ」(33%)、2位「ベッドでのスマホ」(21%)、3位「通勤時間」(18%)と、仕事による影響が大きいことが分かりました。
仕事中に眠気を感じているのは8割、うち2割は毎日眠気を感じている
仕事中の眠気を約8割が感じており、うち約3割が、週3回以上〜毎日と頻繁に感じています。13〜15時の時間帯だけでなく、午前中や15時以降も眠気を感じていることが分かりました。また、眠気による仕事への影響として、約6割が業務効率の低下を挙げています。
仮眠をとることの可否について聞くと、「とることは不可能」(47%)と約半数が回答。眠気による生産性の低下を自覚しているビジネスパーソンは多い一方で、眠気の解消に有効である仮眠について、まだ企業では導入が進んでいない実態が明らかになりました。
仕事中の眠気を週3回以上感じる人の夜の睡眠満足度は「全く満足していない」(27%)「あまり満足していない」(60%)であり、調査対象者全員の傾向(「全く満足していない」(14%)「あまり満足していない」(60%))と比べて低くなっており、日中の眠気の発生と夜の睡眠課題は密接に関係があることがわかります。
日勤のビジネスパーソンの三大睡眠課題は「慢性睡眠不足」・「熟睡困難」・「起床困難」
「熟睡困難(たくさん寝たはずなのに、疲れが取れずだるく感じる)」(49%)「慢性睡眠不足(就寝時、意識を失うようにあっという間に寝てしまう)」(46%)「起床困難(起床時、眠気がありスッキリ起きることが難しい)」(43%)が日勤のビジネスパーソンの三大睡眠課題であることが判明しました。
上記三大睡眠課題において、課題1位の熟睡困難(男性44%に対し女性55%)課題3位の起床困難(男性36%に対し女性51%)ともに、女性の課題割合が上回っています。
睡眠の質に影響する生活習慣トップ3は寝る前の光、休日の寝だめ、寝ながらスマホ
睡眠の質に影響する生活習慣割合のトップ3は「寝る前の明るい光」(83%)「休日の寝だめ」(65%)「ベッドでのスマホ」(55%)であることが明らかになりました。
トップ3のいずれの習慣においても、女性の割合が男性を上回っており、睡眠の質の低下に繋がっていることがわかります。特に休日の寝だめの割合は男性59%に対し、女性は74%となっており、寝だめによるリズムの乱れが、女性の課題割合が大きい起床困難等の睡眠課題に繋がっていると推察されます。
全ての年代で睡眠に対する不満は女性の方が高く、30代女性では9割が睡眠に不満。
睡眠に不満を持つ回答者を男女別で比較すると、全年代において女性の方が睡眠に不満を持っています。特に30代女性においては9割が睡眠に不満があると回答しました。
女性の睡眠時間の分布にバラつきあり、男性は6時間に集中している一方で、女性は5時間にも集中していることがわかりました。女性の方が時間の確保ができていないもしくは睡眠時間を大きく削って生活している人が多く存在すると推察されます。
睡眠を妨げる原因を男女別で見ると、「家事」と挙げたのが、男性6%、女性17%と男女で大きく差が生じました。共働き世帯の増加や女性活躍が推進されつつも、女性の家事負担は軽減されておらず、睡眠時間の減少や睡眠への不満につながっていることが推測されます。
ニューロスペース代表取締役社長小林孝徳氏は、「調査を通じて、日本の日勤企業で働いているビジネスパーソンの睡眠課題に留まらず、その背景にある現在の社会が直面している本質的な課題について把握することができました。 ビジネスパーソンの約7割以上が自身の睡眠に不満を抱えており、その要因は仕事に起因する項目が多くを占めていましたが、その他にも、家庭における家事や育児などの夫婦での役割分担や、今後急増が予想される介護なども要因として挙がってきています。ニューロスペースでは、今後も、1人ひとりの睡眠を尊重し、多様な人材が活躍していくことができる社会の創造に向けて、SleepTechを活用した睡眠改善プログラムを通じて企業の働き方改革を支援して参ります。」と考察されました。
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