生活習慣病予防

イワシも青魚の一つでオメガ3(n-3)系と呼ばれる不飽和脂肪酸が含まれています。オメガ3系脂肪酸の中でも血液サラサラ成分としてサプリメント等にも活用されているEPA(エイコサペンタエン酸)・国際的にはIPA(イコサペンタエン酸)と呼ばれている成分は、血小板の凝集を抑制する働きや悪玉コレステロール・中性脂肪の低下、血圧降下作用などがあるとされています。

オメガ3含有量が多い存在としてマグロの脂身(トロ)がよく知られていますが、日常的に取り入れやすい食用魚の中でイワシは100gあたりのEPA含有量が780mgとトップクラスに入る存在です。イワシの「イワシペプチド(サーディンペプチド)」と呼ばれる成分にも血圧降下作用が報告されていますし、EPAは上記の働きから高血圧や動脈硬化予防効果が期待されている成分です。このためイワシは血圧や血管の状態を正常に保ち、結果として脳梗塞や心筋梗塞の予防にも役立つと考えられます。

骨を丈夫に

イワシの栄養にはカルシウムが含まれています。
カルシウムは歯や骨を形成する成分で、骨を丈夫にするので骨粗鬆症予防の効能があります。
カルシウムが不足しがちなお子様や女性には、積極的に摂っていただきたい栄養です。
イワシのカルシウムは、生だと100g中85mgほどですが、ウルメイワシの丸干しになると100g中570mgとダントツに多くなります。
また、カルシウムは食品によって吸収率が異なり、牛乳の40%に次いでイワシのカルシウム吸収率は33%と高くなっています。

貧血予防に

イワシは100gあたり2.1mgと魚類の中では鉄分が豊富な存在。鉄分の質という点でも吸収・利用率が高いヘム鉄(動物性鉄分)のため、鉄分補給源として鉄欠乏性貧血の予防や改善に役立つと考えられます。鉄を体内で利用するために必要な銅・丈夫な赤血球膜の生成に必要で不足すると鉄分同様貧血を起こす亜鉛などのミネラル類もバランス良く含まれていますし、造血に関わるビタミンB12も非常に多くなっています。造血成分という点では葉酸が100gあたり11μgとやや少ないですが、野菜などと食べ合わせると貧血の予防や改善に高い効果があると考えられています。

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