昔は海の邪魔ものだった!近年注目浴びる海藻「アカモク」
近年、健康食品としてブームを起こしている海藻類ですが、その中でも注目されているのが「アカモク」です。モズクのような見た目の海藻で、驚きの栄養を秘めています!
昔は海の邪魔ものだった?類まれな栄養価をもつ「アカモク」
「アカモク」は、とても生命力が強く、昆布やわかめが育たない環境でも育つ逞しさを持っている海藻です。その為、昆布やわかめの生産量が乏しい富山県、新潟県、山形県、秋田県などでは、貴重な海藻として食べられてきました。秋田ではギバサ、新潟ではギンバソウ、島根県隠岐ではハナタレなど各地域で呼び名も違うそうです。
「アカモク」は、成熟した後に海面を漂う藻屑となってしまうため、邪魔者扱いされてきましたが、近年その栄養価に注目が集まっているため、今や全国に出荷されています。茹でて刻むと強い粘りが出て、つるつるとした食感とクセの無い味がとっても食べやすい海藻なんです。
抗アレルギー効果に優れている!
「アカモク」に含まれるフコイダンには、花粉症を含むアレルギーに効果があるとされています。フコイダンには免疫機能を正常に整える作用があり、過剰な抗体の生成を抑えてアレルギーを予防・緩和する効果する事ができるのです。
燃焼効果で内臓脂肪にも効果的!
「アカモク」に含まれるフコキサンチンには、脂肪を燃焼される効果があるとされています。脂肪を蓄える細胞には、褐色脂肪細胞と白色脂肪細胞の2種類が存在します。褐色脂肪細胞には、脂肪を燃やす事のできる「UCP1」と呼ばれるタンパク質を持っていますが、白色脂肪細胞にはそのUCP1が存在しません。
太りづらい人は、この褐色細胞の働きが活発だからだと言われています。
しかし、フコキサンチンの摂取によって白色脂肪細胞にもUCP1が発現する事が判明したそうで、このような作用が発見されたのは、アカモクのもつフコキサンチンのみです。
近年注目を集める抗ガン作用!
「アカモク」の効能の中でも、最も注目を集めているのが抗がん作用です。アカモクに含まれるフコイダンには、ガン細胞と闘うNK細胞を活性化する事ができるのです。
また、ガン細胞を自滅させる「アポトーシス」に誘導し、ガン細胞が増えるために必要な血管の新生も抑制する事ができます。今後の研究結果によっては、手術や抗がん剤に代わる薬剤やサプリメントが開発されているかもしれないそうです。
アンチエイジング効果も!
「アカモク」に含まれるフコキサンチン、ポリフェノールには強力な抗酸化作用があります。細胞の老化、血管の炎症等を防ぎ、動脈硬化などの生活習慣病を予防して体を若々しく保つ事に繋がります。
食べる際は注意も必要?!
「アカモク」は絶対に生食をしてはいけません!ホンダワラ科に属する海藻なので、無機ヒ素の割合が高いそうです。ヒ素が含まれた身近な食材だと、ひじきが有名ですが、ヒ素は茹でる事で除去できるので、必ず処理を行いましょう。
「アカモク」の摂取目安は、一日30gくらいとされています。食物繊維が多く含まれているので、多量に摂取すると下痢等の原因になるためだそうです。アカモクに含まれる栄養素は、1日10g程度から効果が得られるといわれているので、まずはそのくらいから始めるのが良いでしょう。
また、甲状腺ホルモンの元となる「ヨウ素」が多く含まれているので、甲状腺系に病気のある方は注意しましょう。
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