阪神競馬場では3歳牡馬が菊花賞をかけてのステップレース・神戸新聞杯で盛り上がっている中、関東では中山競馬場で古馬たちが秋のG1に向けて動き出すオールカマーが開催されました。注目は春の天皇賞で2着のステファノスで単勝オッズも3.8を背負っての発走となりました。今回のこのオールカマーにおいて、逃げ馬といったらマイネルミラノくらいしか見当たらず、マイネルミラノがハナを主張したレースは必ずといって良いほどスローになる傾向がある中でどのようなレースになるかと思いきや、阪神競馬場で行われた神戸新聞杯と同様で、レースは想像以上のどスローペースとなりました。
そんな中、5歳牝馬のルージュバックが最内をついて見事に4度目となる重賞制覇を成し遂げ今年のオールカマーの幕が閉じました。
さて軽く振り返ってみましょう。

牡馬と戦うと強い!?5歳牝馬のルージュバック!

今思うと枠順にも恵まれたルージュバックだったのかなと思います。どちらかというと個人的なルージュバックのイメージは、外に振ってからの直線で突き抜けるイメージがついているので、枠順が決まった時点で埋もれちゃうのかなと思い、紐とでしか考えていなかった部分がありましたが、マイネルミラノが作るペースと言うのがどこかに思考から飛んでいたようで、終わってみて超どスローペースに「まあ、そうだよな」といった感じで、逆に中団から前でポジショニングすることも考える必要があったのかもしれません。レース中もノンビリとしたゆったりペースで流れ、途中マイネルミラノがペースを引き上げるも末脚軍団の多い今回、結局はマイネルミラノが一瞬の脚を使ってしまって自爆。4コーナーからは徐々に番手が下がってくる中で、末脚軍団の出番といったところでした。一気になだれ込んでくる中で、ルージュバックの内の前が気持ち良いほどのオープンスペースとなっており、捌く必要なくそのまま突き抜けて、最後はステファノス、タンタアレグリアが追走もしぶとくトップをキープしてゴールイン。やはり牡馬相手にするレースでは強さを見せてくれるルージュバックといったところでした。天皇賞・秋も戸崎騎手ではなく北村騎手とコンビでいくのかも注目です。基礎スピードが問われる天皇賞・秋で、どの番手でレースを組み立てるのか楽しみになりました。

やはり距離的なものか!?アルバート

もちろんですが、アルバートにとって2200mは約1000mほど距離が短いと言うのは今に始まったところではないですが、それでも期待値は高く4番人気のオッズでした。それはきっと、ステイヤーの乗り方ではなく、マイラーに近い乗り方をしてくれる、要するに前目からジワジワペースに流れて突き抜けてくれるのを期待していた人たちもきっと多かったはず。しかし結果は中団後ろ目からのレースとなり、ペースがどスローといったこともありましたが、追走にも時間がかかっていた様子。思い切ったことをやって欲しかったと言うのはタラレバになってしまいますが、例えば日本ダービーでルメール騎手×レイデオロが見せてくれた向こう正面で前へプレッシャーを与えてペースを引き上げるなどの大胆作戦など。もちろんリスクはあってもシュヴァルグランが先行策にでて思い切ったことをやった宝塚記念の時のように、同じことをやっていても距離が変われば勝てないのであればといった考えもあっても良かったのでは?と思います。結局、ペース自体がどスローなので、末脚軍団の脚は削がれることなく、目を見張るようなトップスピードでもない限り、10番手あたりから一気にごぼう抜きなどは不可能で、なだれ込むようにゴールし結果7着と無難なレースとなってしまった感はあります。アルバートが今の3歳世代に加わり菊花賞を走らせれば優勝するレベルにあるのは言うまでもありませんが、そろそろ新しいレースも見せて欲しいところです。ローテーション的にはアルゼンチン共和国杯、もしくはステイヤーズステークスとなるステイヤーの戦いに戻る感じですかね。次走に注目です。

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