3日目、SS16でトップ集団に波乱!!

競技3日目は、SS11~19までの9ステージ。ここまで首位を走るヒュンダイのティエリー・ヌービルと、それを1.3秒差で追うMスポーツのオット・タナク、6.6秒差で追うトヨタのヤリ-マティ・ラトバラのトップ争いに注目が集まりました。

SS11では順位の変動はなかったものの、ラリー・ポーランド最長コースのSS12でベストタイムを叩き出した、タナクが首位に躍り出ました。その後、SS14で再びヌービルがタナクを逆転すると、大きく動きが出たのはSS16でした。

このSS16で、首位のヌービルは左リヤタイヤのパンクでステージ12番手タイム、タナクはリヤウイングを失うなどでステージ4番手タイム、3位を走っていたラトバラはメカニカルトラブルでストップし、走行を無念の断念することになるという波乱の展開に。

これにより総合首位はタナク、2番手には14.4秒遅れでヌービル、総合3番手にはラトバラに代わり、SS16でベストタイムを叩き出したMスポーツのヘイデン・パッドンが浮上しました。

トップ集団に波乱の起きたSS16を終えて、首位タナクと2位・ヌービルの差は14.4秒差でしたが、タナクは破損したウイングを交換できないまま、バランスの崩れたマシンで走行し、SS17で10番手、SS18で9番手タイムと苦戦。これに対し、SS17走行前にタイヤ交換で事なきを得たヌービルはSS17で2番手、SS18でトップタイムを記録して、再逆転してトップに立ちました。

3日目を終え、総合首位はヌービル、総合2番手には3.1秒差でタナク、3番手には首位から25.5秒差でパッドンというトップ3となりました。

最終日、ヌービルが今季3勝目か?!タナクが連勝か?!

競技最終日はSS20~23の4ステージ。ステージ距離は60kmに満たない短距離決戦です。

オープニングのSS20ではタナクが渾身の走りを見せ、ベストタイムを叩き出して、ヌービルを逆転するという激しい激戦で幕を開けました。しかし、続くSS21で、そのタナクがリヤをバンクにヒットさせ、その反動で左フロントを立ち木に激突。なんとか走り切ったもののダメージは大きく、ここでラリー続行を断念することになり、タナクの連勝はここで無くなりました。

首位争いを繰り広げていたタナクが脱落し、後続に1分以上の差をつけていたヌービルは、プレッシャーから解放されたのかSS22、23でベストタイムを叩き出すなど盤石の走りを見せ、そのまま優勝。今季3勝目をマークしました。

総合2番手にはパッドン、3番手には2日目にトップグループから遅れをとったMスポーツのセバスチャン・オジエが入りました。

トヨタ、ハンニネンが10位完走!

2日目のエサペッカ・ラッピのリタイアに続き、ラトバラが3日目にデイリタイアするという厳しいラリーとなりました。しかし、ラトバラは最終日に再出走し、総合20番手でフィニッシュとなったものの、最終SSのパワーステージでベストタイムを記録してポイントを獲得。ドライバーズランキングで3位に浮上しました。

トヨタ勢で唯一完走を果たしたのはユホ・ハンニネン。難しい条件の中、安定した走りで総合10位で走り切りました。

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