1960年代ころに中京圏で生まれ、近年人気が高まり、今では独特の食文化として、名古屋めしの一つに挙げられることもあるくらいに広まっている名古屋のあんかけパスタ。

茹でたスパゲティにソースを和えるイタリアのパスタとは異なり、あらかじめゆで置きしておいた太いスパゲッティを、焼きそばのように、ラードや植物油で炒め、中華料理の餡のような粘性とコクのある辛味の効いたソースがかかった料理です。

具材はウインナー、タマネギ、ピーマンが一般的であり、そのほか、ピカタ（豚肉黄金焼）やエビフライなどの具がトッピングされたメニューも好まれています。野菜トッピングは「カントリー」、ソーセージ、ベーコン等の肉類トッピングは「ミラネーゼ」または「ミラネーズ」と呼び、肉と野菜の両方盛りについては「ミラネーゼ」と「カントリー」の頭文字を足して「ミラカン」と呼びます。

愛知県には、専門店が多くあるほか、多くの喫茶店でも味わうことができます。一般的にボリュームがあるため、若者を中心に、男性に人気があります。

北海道は釧路のご当地グルメといって、必ずといっていいほど名前があがるのが「スパカツ」です。
熱した鉄板皿にスパゲティ＆トンカツ1枚がのり、それを覆うようにミートソースがかけられたスパカツは、ジュウジュウパチパチと音を立てて登場。「これで普通盛り？」という迫力のボリューム満点。
濃厚なミートソースを太めの麺にからめて、ハフハフしながら食べるのがおいしく、下のほうにはカリッと“コゲ麺”があるのがまた美味しい！
はじまりは「レストラン泉屋」が、1960年ごろ、料理の付け合わせにしていたスパゲティをメニューとして20食限定で提供したところ、あっという間に完売するほど人気がある、これに、人気のトンカツを合わせたらどうかと思いついたからだそうです。
さらに、当初は皿で出していたのですが、釧路の厳しい寒さでも暖かく食べれるよう、鉄板を使ったら、寒いなかでも最後まで熱々のまま食べてもらえるのではないかと思い、今日まで続く鉄板スタイルが完成したそうです。