近年ドライアイが市民権を得たぐらい、身近な言葉となりました、最近はドライアイならぬドライマウスとい症状の方が増えてきています。

では、ドライマウスとはどういったものなのでしょうか。

ドライマウスとは

ドライマウスとは、ストレスなどの様々な理由から口の中の唾液の分泌が少なくなり口の中が乾いてしまう症状のことです。
最近はメディアなどでも取り上げられ、以前よりもドライマウスという言葉を聞く機会が多くなりました。

ドライマウスになると、唾液が出にくく感じたり、口の中が乾いていると感じられ「口やのどが渇く」「パンやクッキーが食べられない」「口臭が気になる」などの症状が現れます。
人は一時的な緊張で口の中が乾いて感じることはありますが、通常は水を飲めば戻る程度の渇きです。
常に口の中が乾いている状態が三か月以上続いているという場合にドライマウスと診断されます。
ひどくなると、口の中がうずくような痛み・ただれ・ひび割れ・出血などの症状が出ることもあり、注意が必要です。

唾液の必要性

唾液・唾と聞くと、なんか不潔なイメージですが、唾液は重要な役割をしているのです。
例えば、食べる・飲む・話すなどの口の働きを助け、口の中を細菌から守っています。また、虫歯や歯周病を防ぐ役割も持っているのです。

ドライマウスの原因は多い

1.薬や病気によるもの
・薬の副作用
一部の風邪薬や抗ヒスタミン剤、血圧降下剤、抗うつ剤などは、薬の副作用として口が乾くものがあります。花粉症の薬の中にも、唾液が出にくくなり口が乾く原因となるものがあります。
・病気
唾液腺の病気やシューグレン症候群が原因の場合があります。糖尿病や腎臓病を患った場合には、症状のひとつとしてドライマウスになることがあります。

2.身体的な変化によるもの
・加齢
加齢による唾液分泌機能の低下により口が乾く場合があります
・筋力の低下
唾液は嚙むという刺激が脳に伝わることで分泌されるため、嚙む筋肉が衰えると唾液が出にくくなります。
・ストレス
普段は口の乾きを感じることがなくても、緊張すると口の乾きを覚えます。精神的なストレスもドライマウスの原因になります。

3.生活習慣
・口呼吸
口呼吸を習慣にしていると口の中が乾きやすくなります。
・飲酒や喫煙
お酒を飲んだ翌朝、口が乾くという経験がある人は多いのでは?飲酒や喫煙の習慣も唾液分泌量を減らす一因です。

ドライマウスを予防する方法

①ストレスをためない
ストレスは生きていれば誰しも感じることはありますが、ずっとストレスで緊張状態だと、唾液はなかなか出てきません。一日の中で少しでも自分の好きなことをするようにしてリラックスする時間を持ちましょう。

②食べる時はよく噛む
あまり噛まないでも食べられるようなものばかり食べず、乾物や根菜などよく噛まないと飲み込めないようなものもなるべく食事に取り入れるようにしましょう。
食事以外の時もできればキシリトールの入ったガムや、酢昆布などを噛むと効果的に唾液が出ます。厚生労働省では一口当たり30回噛むことを推奨しています。

③正しい食習慣を心がける
無理なダイエットや、朝食抜きなどはやめましょう。食事を摂らないと唾液はますます出なくなります。特に朝食べないと就寝中に唾液が減ったままの状態が続き、口の中が乾燥している時間が非常に長くなってしまいます。

④規則正しい生活をする
不規則な生活をしていると自律神経が乱れ、唾液の分泌に悪い影響を及ぼします。

⑤部屋を乾燥させすぎない
エアコンの普及で夏も部屋の中は乾燥しがちです。加湿器をうまく用いて部屋の乾燥のしすぎに気をつけましょう。

⑥アルコール、喫煙を控える
特に夜寝る前の飲酒は、就寝時の口腔乾燥を引き起こし、細菌増殖する格好の場になります。飲みすぎには気をつけましょう。喫煙は特に口の中の環境にとっては百害あって一利なし、です。できたら禁煙しましょう。

ドライマウスが改善されない場合

服用中の薬の副作用、全身疾患の一症状として出ている場合、また口呼吸が原因の場合は、セルフケアだけでは改善しないでしょう。
ドライマウスは歯科が窓口となり、診断・治療を行いますが、この場合は歯科と医科との連携で治療を進めていく必要があるので、歯科にいって診断を受けましょう。

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