アーチェリーとは
アーチェリーは、今日でも愛好されている最も古いスポーツのひとつで、人類の文明の発展と強く結びついています。歴史的にアーチェリーは、狩猟や戦争のために使われていました。南アフリカにあるシブドゥ洞窟から世界最古、約64,000年前の矢尻が見つかっており、この頃からアーチェリーの原型とも言える弓矢が使用されていたことがわかっています。
世界最初のアーチェリー大会は、周王朝時代(BC1027年~256年)の中華人民共和国で開催されたと記録に残っているそうで、1931年には国際アーチェリー連盟(現在の世界アーチェリー連盟)が設立され、世界中にアーチェリーが普及しました。
アーチェリーは、非常に高い集中力と繊細なスキルが求められる競技で、選手は、神経戦に打ち勝たなければならず、たったひとつのミスが大きな代償を伴うこともあります。
直径122cmの標的(ターゲット)は、選手から70mの距離に設置され、選手は試合を有利に運ぶために矢をできるだけ標的のセンターの近くに放つ必要があります。オリンピックでのアーチェリー競技の種目は、男女各個人、男女各団体(男女各3名)、混合(男女各1名)の5つです。
オリンピックでの歴史
アーチェリーは、パリ1900で初めて登場し、セントルイス(1904)、ロンドン(1908)、アントワープ(1920)と続いた後、52年間、中断されていました。
アーチェリーが再登場したのは、1972年のミュンヘン夏季オリンピック。それ以来、今日までオリンピック競技のひとつとして実施されています。
アーチェリー会場「アンヴァリッド」
パリ2024オリンピックのアーチェリー競技は、パリの歴史的建造物のひとつであるオテル・デ・ザンヴァリッド、通称アンヴァリッドで行われます。
パリの中心部にあるこの建物はフランスの英雄ナポレオンが眠ることでも知られ、この建物とセーヌ川をつなぐ前庭「エスプラネード・デ・アンヴァリッド」にアーチェリー場が設置され、競技が実施されます。