スポーツ業界におけるメタバースの活用事例3選

前回から次いでメタバースの活用事例は次のようなものがあります。

① KDDI:メタバース上で熱狂しながらサッカー日本代表戦を観戦
② NBA:審判のトレーニングにVRを導入
③ アディダス:NFTを活用したメタバース事業に本格参入

それぞれの事例について分かりやすく紹介していきます。

①KDDI:メタバース上で熱狂しながらサッカー日本代表戦を観戦

KDDIは、メタバース上でのサッカー日本代表戦のパブリックビューイングを開催しました。このイベントは、日本最大のメタバースプラットフォームであるCluster上で開催されました。参加者はサッカー日本代表のユニフォームを着たアバターの姿で、試合の中継スクリーンの前に集まり、ファンが一体となって応援しながら観戦したり、有名YouTuberのトークイベントを楽しんだりすることができました。

このイベントの目的は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、リアルでの観戦や応援が制限を受けるなか、サポーターが一体となり熱狂しながらサッカー観戦が行える環境を提供したいというものです。

メタバース上でのサッカー日本代表戦のパブリックビューイングイベントは、3試合で延べ約3万人を集めるほどの盛況ぶりだったそうです。また、3試合の来場者の約8割の方が、日本代表戦を初めて観戦した方となっており、サッカー日本代表のファン層拡大に繋がったとのことです。

②NBA:審判のトレーニングにVRを導入

北米男子プロバスケットボールリーグのNBAは審判員の教育におけるVR導入を進めています。審判はVRヘッドセットとPCを使用し、VR空間にアクセスします。

従来の審判のトレーニングは座学や試合への立ち合いが中心でしたが、VRを導入することで、実際の試合に近い環境で学習を行うことができます。審判は複数の選手が激しく交錯しあう環境の中、瞬時に判断を下す必要があり、その環境をゲーム外で再現することは多数の選手を集める必要性などから困難でしたが、VRを通じて、様々な選手の始点アkら、プレイをスロー再生したり、過去の試合の特定のシーンに入り込んだり、新たにシーンを設定することも可能です。

スポーツ選手のトレーニングにVRを導入する事例は既に数多くみられますが、今後審判の教育への導入も進んでいきそうです。

③アディダス:NFTを活用したメタバース事業に本格参入

Adidas Originalsが世界的なNFTプロジェクトであるBored ApeYacht Clubらとともに、ブランド初のNFTコレクションである「Into The Metaverse」をリリースし、メタバースへの本格参入を発表しました。協業するNFT関連企業と共に、ブランドを愛するNFTホルダーのコミュニティの活性化に取り組むとのことです。

このNFTは3万点販売され既に完売し、総売り上げは約26億円に上りました。

NFT購入者に付与される特典として、adidas Originalに関する限定の体験をはじめ、ブロックチェーンを活用したNFTゲーム『The Sandbox』やその他プラットフォームで使用できるバーチャル上の着せ替え、それと同じデザインの実際のアパレルプロダクトを手にすることができます。

まとめ

今回は、前回から次いで2回にわけてメタバースのスポーツ業界への活用について解説しました。
スポーツ業界は、新たな観戦体験の提供やファンエンゲージメントの向上、新たな収益源の獲得など幅広い活用が考えられ、メタバースとの相性が非常に良い業界です。

コロナウイルス感染拡大の影響でファンとのリアルでの接点が限られ、スポーツ業界は苦境に立たされました。
そのような背景もあり、多くのスポーツチームやブランドが、「どのようにしてオンラインを活用したファンとの接点を構築できるか」という課題への解決策として、メタバースの活用が注目を集めています。

コロナ規制が緩和され始めた、ぜひ一度この機会に、スポーツ業界における新たなビジネスチャンスとしてメタバースの活用を、考えるのも興味深いかもしれません。

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