スポーツ業界によるメタバースの活用事例3選

スポーツ業界におけるメタバースの活用事例は次のようなものがあります。

① マンチェスターシティ:メタバース上にスタジアムを再現
② ソフトバンクホークス:メタバース上に球場を再現
③ ソフトバンクホークス:ARを活用し新たな球場での観戦スタイルを実現

それぞれの事例について分かりやすく紹介していきます。

➀マンチェスターシティ:メタバース上にスタジアムを再現

英国のプロサッカークラブであるマンチェスターシティが、ソニー株式会社と協力し、ホームスタジアムであるエティハドスタジアムの仮想バージョンをメタバース上に構築した。ファンは自由にカスタマイズ可能なアバターの姿でこのメタバースを訪れることで、選手やチームを身近に感じながら、ファン同士での交流を図ることができる。

今回の取り組みには、ソニーのソニーの画像解析技術やセンシング技術に加え、ソニーのグループ会社であるホークアイのエレクトロニックパフォーマンストラッキングシステムが活用される。これらの技術により、メタバース上に全選手の位置や骨格の動きレベルでのプレーの様子が、精度高く再現される。

マンチェスターシティとソニーはこの取り組みを通じて、バーチャルを融合した新たなスポーツエンターテイメントの構築と、特定のチームの選手やファンだけでなく、リーグ全体のファンの繋がりの創出を実現したいとしている。

②ソフトバンクホークス:メタバース上に球場を再現

福岡ソフトバンクホークスは、同チームのホーム球場であるPayPayドームをメタバース上に再現し、球場で様々なコンテンツを楽しめるサービスの提供を開始しました。

このバーチャルPayPayドームにはスマホやPCから、アプリDL不要でアクセス可能です。ユニフォームを着たアバターの姿で、観戦席から飲食店ブース、普段は入ることの出来ない選手のロッカールーム名で、球場内の様々な施設を巡ることができます。また、PayPayドームを訪れたファン同士で、チャットやジェット風船を飛ばすなどのアクションを通じて、盛り上がりながら応援することができます。

また、プロが投げた玉をほぼリアルタイムで疑似体験できる機能も提供しています。この機能では、バッターやキャッチャーの視点から、リアルタイムに投じられたボールを体感することができます。実際の投球データから球速や投球コース・変化の軌道などが再現されています。

③ソフトバンクホークス:ARを活用し新たな球場での観戦スタイルを実現

福岡ソフトバンクホークスは球場に訪れた観客向けに、選手の成績などのデータが表示されるARサービスの提供を期間限定で行いました。観客がフィールドにスマホをかざすと、各選手のパネルが表示され、それらのパネルをタップすると各選手の成績などのデータを確認することができました。球場でも各種データを確認しながら選手たちのプレーを観戦するという、リアルとバーチャルがミックスされた新たな観戦スタイルにより、より試合を楽しむことができます。

また、ピッチャーがボールを投げる際にスマホをかざすと、投球の速度や起動が表示される「投球解析」もARを通じて体験することができました。

スポーツ業界におけるメタバース活用の今後

今後多くの競技でメタバース上での観戦が普及し、スポーツの魅力に触れるなかで、より多くの人が現地観戦をしたりグッズを買ったりと、苦境に立つスポーツ業界の盛り上がりに貢献することが期待されています。また、メタバース上での観戦は現地観戦と対立するものではなく、共に繁栄していく関係性になると考えられます。

そのためには、VRデバイスなどの技術革新はもちろんだが、各チーム・団体が実際に取り組みを進めるなかで、よりファンに楽しんでもらえる体験を模索していくことが重要です。

次回は、KDDI、NBA、アディダスが取り組むメタバースの取り組みについて記事をアップ致します。

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