慢性外傷性脳症とNFL選手の関連性に気がついたナイジェリア出身の医師ベネット・オマル氏(1968年9月〜)の実話に基づいて作られた映画「Conccusion」。
アメリカでは2015年11月10日。日本では2016年10月29日に公開されています。
主演は数々の映画に主演され、主演男優賞も受賞歴のあるウィルス・スミス。
この映画を観ようと思ったキッカケは、ただ何と無くフラッと立ち寄った先の近所のスーパーの隣にあるDVDレンタルショップで、偶然目に付いたこの作品の概要を読み、なんとなく面白そうと思った、ただそれだけのキッカケでした。
検死官として働いていたベネット・オマル氏の元に一体の遺体が持って来られる。
それは、元ピッツバーグ・スティーラーズの名プレイヤーのマイク・ウェブスター50歳の遺体でした。心疾患が死因とされていましたが、いつものようにそれが間違い無いのか確かめるべく死体解剖を行なったが、体のどの部位の臓器をみても健康そのもの。更に検査を進める頭部も解剖へ。そこで彼の死因が慢性外傷性脳症死(CTE)であったことが判明した。
ここから大きくストーリーが動き始めます。
この事実を知られたくないNFLという巨大組織側と、元NFL選手の苦しみを訴えCTEを公表するべきというオマル氏側の闘い。
NFL側は、FBIを動かし脅しをかけたり、毎日のようにある嫌がらせの電話など・・・。
金と権力で隠蔽させようと働きかけます。
しかし、元NFL選手だったNFL役員がCTEにより銃自殺。事が一変して、NFL側はNFL選手の自殺とCTEの因果関係を認めざる得なくなった。
そして今に至っている・・・というストーリーでした。

慢性外傷性脳症とは・・・

CTE(慢性外傷性脳症)がよく現れるスポーツは、アメリカンフットボール、アイスホッケー、サッカー、レスリングなどで、いずれも頭部が接触し、衝撃を受けやすいスポーツが多くなっています。一般的には6~8年ほど脳へ繰り返しのダメージを与える事によって起こると考えられています。
初期症状は頭痛やめまい、方向感覚の低下や注意力の低下が起こり、更に症状が進むと、記憶力の低下、社会性の欠如、常軌を逸した行動をする、判断力の欠如、などが挙げられます。最終的には、進行性認知症、筋肉弛緩などの障害、視覚の異常や自殺兆候が現れたりします。元NFL選手のCTEによる死因の殆どが、銃で自殺や進行性認知症のため車を逆走して事故死な悲惨なかたちで人生を終えています。

慢性外傷性脳症の予防とは・・・

今のところ予防法というものが実在していないのが実情のようです。
早く言えば、頭に衝撃を加える行動や動作は控えるのが最大の予防策となっているようです。人間の脳は頭蓋骨に覆われて守られているのみで、脳への打撃に対するクッションや、脳が揺れてしまうのを防ぐためのシートベルト的存在はないようです。

1秒間に20回も突く能力のあるキツツキ!彼らの脳とは?

1秒間に20回も突く能力のあるキツツキ。それだけ突けば脳も揺れてCTEになるのでは?という疑問です。これだけの速度となると、頭部にかかるチカラは約1000Gに達するとのこと。これを人間がやるとしたら気持ち悪いですが、目も脳も何から何まで破裂してしまうようです。では何故に彼等は平気なのか?
こたえは、キツツキのクチバシから頭蓋骨上方にまでくるりと丸まって伸びており、文字通りシートベルトのような構造をしています。この上下の構造の違いと可動性の効果で、衝撃が加わった瞬間、脳を回避・直接衝撃をかけずに頭蓋骨の後底部にチカラを受け流すという離れ業ができるようです。

難しい問題

スポーツと危険は隣り合わせです。
NFLもCTEを恐れるあまりタックル禁止となったら、エキサイティングとは言えない競技になうでしょう。サッカーもCTEを恐れるあまり、ヘディングをなくしたら、これまた戦略も減ってつまらないゲームとなるでしょう。
頭への衝撃がないに等しいのが1番の予防の慢性外傷性脳症。スポーツとの関わり方が1番難しい問題となっています。

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Hiroyuki.K

神宮球場のライトスタンドと西武ドームの3塁側に出没する率が高めの、ホルモン(特にマルチョウ)大好き40歳です。週末は娘と散歩をするのが私にとってのストレス発散方法です。

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