オリンピック競技 体操の種目
オリンピックで長い歴史をもつ体操競技の種類と特徴をご紹介します。
鉄棒
鉄棒競技は、静止することなく、空中で鉄棒から手を離す手放し技や、高速で回転を行う大車輪など、ダイナミックな技が連続で繰り出される派手な競技であることから、「体操競技の華」とも呼ばれます。
鉄棒競技では、鉄棒にぶら下がったところから始まり、最後の技で着地するまでが1つの演技となっています。採点項目としては演技中の技や着地の成功失敗はもちろんのこと、技の美しさも採点基準となります。
床
空中での美しい回転や、着地が魅力である床。
体操競技で使われる床は高いジャンプを可能とするために、板材の下に反発材が入っている「タンブリングバーン」という構造で作られています。選手たちはこの特殊な床材の上で演技を行います。
床競技でも技の完成度はもちろん、着地の際の姿勢も採点基準に入ります。また、バランス維持の難しいポーズでの静止も得点に含まれます。
つり輪
男子体操競技の中で、最も腕力が要求される種目、つり輪。
床面から280cmもの高さに吊り下げられている2本のつり輪(ワイヤーの先端に金属ないし木製の輪が取り付けられている)を使って選手たちは演技を行います。
固定されていないつり輪で体を支えるための絶妙なバランス力と、腕のみで体を支える力強さが求められる競技となります。
公式に認められている技にはそれぞれ難度が設定されており、難しい技ほど高い点数がつきます。そのため難度が低い技ばかりで完璧な演技を行っても、結果としては高得点が出ない場合もある競技です。
跳馬
跳馬は「跳び箱」を使って行う競技です。実は跳び箱は木馬や跳馬とも呼ばれているんです。跳馬は、男子用は高さ1.35メートル、女子用は高さ1.25メートルの高さに設定して競技が実行されます。
跳躍中に繰り出される技の芸術性や完成度、着地の際の美しさが魅力となっている競技です。
あん馬
高さ105cmの台の上に2本のとってがつけられた馬の鞍(くら)を模倣した台の上で行われるのがあん馬競技です。
2本の腕だけで身体を支えて、途中で静止せずに回転、振動(身体を振る動作)を続けるという腕力が必要になる競技のため、つり輪と同じく男子のみの競技となっています。
古代ギリシアあるいは古代ローマ時代に軍事訓練を目的とした馬術の基礎運動として行われていたという記録もあり、体操競技の種目の中で最も古い競技と言われています。
平行棒
平行棒はその名の通り、弾力がある2本の棒を、2mの高さに水平に、かつ平行に配置したものを使って演技が行われます。
片方の棒に両手でぶら下がっても、片手ずつ別々の棒に手をかけてぶら下がっても良いルールになっているため様々な技を観ることができます。
棒上、棒下での多彩な運動だけでなく、横向き体勢での技も組み入れられるなど、ダイナミックな技も多く繰り出されます。
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