硬式テニスと軟式テニスの起源

11世紀〜12世紀フランスで誕生したとされるテニスですが、日本に硬式テニスが持ち込まれたのは1878年と言われています。

当時の文部省は体育の教員を養成する方法を模索しており、そのタイミングでアメリカ人のリーランド氏がテニスを紹介したことから、日本でテニスが始まりました。

学校教育の一環として始まったテニスでしたが当時のテニス用品は非常に高額であり、なかなか普及はしていきませんでした。そこで安価な玩具用のゴムまりが発明され、そのゴムまりを打ち合う軟式テニスが日本では急速に広まっていきました。軟式テニスの歴史は実は日本から始まったそうです。

今では主にアジア圏を中心に世界的にプレーされるスポーツとなりました。その後軟式テニスと硬式テニスは別の種類のテニスとして人々に普及していきます。

ボールやラケットが違う

①ボール

元々代用品としてゴムボールを使ったのが軟式テニスの起源であるため、当然ボールの種類が大きな違いです。

硬式テニスでは核と呼ばれる中空ゴムの周りをメルトンと呼ばれる黄色いフェルトでコーティングして作製したボールが使われます。このように作られた硬式テニスボールではフェルトがボールにスピンを与え、フェルトの下にあるゴムが反発を生み出します。

硬式テニスボールを扱うことで軟式テニスよりもスピードが速く、より強いスピンがかかった打球が可能です。それに対して、軟式のテニスボールはゴムのみで作られたボールであり、打球時にボールに強い力を加えるとボールが変形し、衝撃が吸収される作りとなっています。

そのため軟式テニスでは変化するボール(カーブなど)がかけやすくなっており、戦術としても配球も勝敗に大切になってきます。ボールの重量に関しても硬式は約60g、軟式は約30gと違いがあります。

②ラケット

軟式と硬式でボールの重量が違うことから、試合で用いられるラケットの重量にも違いがあります。

硬式ラケットは一般的には300g前後であり重いものは340gにもなります。それに対して軟式ラケットは200gから250gとなっており、100gも重さに違いがあります。強い衝撃への耐久性と重いボールに力を加えるため軟式ラケットより重たいラケットが硬式テニスでは使われているのですね。

打ち方にも違いが

ボールやラケットなどの道具だけでなく、打ち方など、動きに関しても硬式と軟式には違いがあります。代表的なのはバックハンドストロークです。

硬式テニスではフォアハンド、バックハンドで握り変えを行い、違う面で打ちます。それに対して軟式テニスではフォアハンド、バックハンドともに握り変えずに同じ面で打つのが一般的です。

軟式は先ほどもご紹介したように球が軽いため、片手で打球をコントロールすることができますが、硬式で同じ打ち方をしてしまうとボールの重量が大きく、スピードも早いため手首を痛めてしまう危険性があります。

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