四十肩・五十肩の症状とは?

●発症のサイン

四十肩・五十肩は医学的には「肩関節周囲炎」と呼ばれる病気で、一般的には発症する年齢が違うだけで、どちらも同じ病気です。
「朝、着替える時に肩が痛くて腕が上がらない」「突然、肩周辺に強い痛みを感じる」などの症状が現れたら、それは四十肩・五十肩が発症したサインかもしれません。


●症状が治まるまでの期間

四十肩・五十肩は、痛みの具合によって「急性期」「慢性期」に症状を分けることができます。
何の前触れもなく鋭い痛みが発生する「急性期」では、突然片側の肩周辺に、指先まで痺れるような激しい痛みが数日間~数週間続きます。
その後「慢性期」に入ると、肩を動かしづらい日が続き、痛みは鋭い痛みから鈍い痛みに変わります。一般的には数週間から半年、長くても1年半ほどで自然に痛みが軽くなり、動きの制限も少しずつ改善してきますが、肩関節の動く範囲が狭くなって治ることが多いです。関節の可動域を元に戻すには、痛みの出ない程度に積極的に動かすことが大切です。
ただし、痛みが繰り返し起こる場合や、60歳を越えてから四十肩・五十肩の症状が出る場合、腕が震えるほど痛みがひどい場合には、違う病気が潜んでいる可能性もあります。気になる症状がある時は早めに医師の診察を受けましょう。

四十肩・五十肩を引き起こす原因は?

四十肩・五十肩の発生原因は、未だはっきりと解明されていませんが、加齢に伴い肩の関節や筋肉、肩周辺組織に固くなったり縮んだりなどの変化が起こることで、炎症や痛みを引き起こすためと考えられています。
また、これらの直接的要因に加えて、生活習慣やストレス、ホルモンバランスの変化といった間接的要因が重なることも発症のきっかけになるといわれています。


●四十肩・五十肩が発症しやすい人と条件

四十肩・五十肩は、40代以降の人に発症しやすく、男女差はありません。また、左右の発生率についても違いがなく、利き腕だから発症しやすいということもありません。
ただし、若い時に野球をはじめとしたスポーツや仕事で肩を酷使し、肩を痛めたことがある人は発症しやすい傾向にあります。普段から猫背になりやすい人も注意が必要です。猫背の人は重心が前のめりになり、体の歪みが生じやすいため、四十肩・五十肩のリスクが高まります。普段から正しい姿勢を意識しましょう。
また、不規則な生活習慣、寝不足、偏った食事、過度なストレスによる肩の血行不良なども、四十肩・五十肩を引き起こすといわれていますので、生活習慣の見直しが大切です。

四十肩・五十肩への対処法

●突然激しい痛みに襲われたら?<急性期>

痛む肩を安静に保って痛みを我慢し、無理をして肩を動かすのは逆効果。激しい運動をする、重い荷物を持つなど痛みを伴う動きは避け、まずは安静に過ごしましょう。痛みが強い場合は、市販の鎮痛薬を服用するのもひとつの方法です。
「単なる四十肩・五十肩だ」と思っていたら、別の病気からくる症状だったというケースも。
放置すると痛みがひどくなることもありますので、気になる症状がある場合は軽視せず、一度整形外科を受診することをおススメします。


●痛みが落ち着いてきたら?<慢性期>

発症から数日~数週間たって痛みが引いた慢性期には、日常の動作を積極的に行うように心がけましょう。また、ぬるめのお湯につかってゆっくり温めたり、使い捨てカイロや温感湿布を当てたりして、肩を冷やさないようにしましょう。
睡眠中は、筋肉の動きが少ないため体が冷えやすくなります。肩関節が冷えると痛みが強くなることがありますので、布団から肩が出ないように、バスタオルや毛布を掛けるなど冷やさない工夫を。

四十肩・五十肩の予防方法は?

四十肩・五十肩はある日突然痛みに襲われるわけではなく、肩の内部から徐々に進行し、症状としては肩に違和感やしびれといった前兆がみられることが大半です。
あまり知られていないことですが、四十肩・五十肩の発生率は、全身を伸ばすストレッチや適度な運動といった予防措置を習慣にするだけで、大きく変わります。出来る範囲で毎日続けることを目標に、腕の動かせる範囲を大きくして、それを維持するように心がけましょう。

「痛くないから平気」「まだ若いから大丈夫でしょ」なんて油断している人は要注意です。

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