先週土曜日に阪神競馬場で行われた鳴尾記念(G3)。出走10頭と予想もし易い馬数でしたが、出走馬含めて内容の濃さそうなレース展開となるのが予想されていました。
本格的な逃げ馬不在となった今年の鳴尾記念といったこともあり、レース自体は1キロ通過61秒6と超どスローペースとなり、完全に上がり2ハロンの戦いとなったレースでした。
その中、レースを終始引っ張り、今年の鳴尾記念を制したのは、まともや敏腕騎手の手によるものでした。

重賞初制覇!ステイインシアトル

血統はサンデーサイレンス系のステイゴールド産駒。調教師は池江さんということのない馬にもかかわらず、スマートレイアー、バンドワゴンの人気に押されての3番人気。個人的にはオイシイ馬券と思っており、まさにしてやったりといったところでした。
ここまで9戦4勝の戦績で9-2-0-3。
外枠からスタートは好調でハナをとりにいくがミュゼエイリアンと競る形となりました。それでも譲らずハナに立ちレースを引っ張る状態に持ち込みました。1キロ通過が61秒6とかなり遅いラップとなったことで、向こう正面で各馬が動くかと思いきや動かず。
逆に仕掛けてきたのはハナに立ちレースを握っていたステイインシアトル、鞍上・武豊騎手でした。しかしその動き方が絶妙なペースで、ギアを入れ替えた突き抜ける速さではなく、アクセルを踏み入れ、後続馬が動き自体を読みにくい加速をしていたという点。最後の最後直線でも余力たっぷり残している状態で一気にトップギアへチェンジし、最後は白い馬体のスマートレイアーが詰め寄ってくるも振り切るに十分な加速とスタミナを残していたステイインシアトルの逃げ勝ち。まさに武豊騎手の敏腕が光ったレース内容でした。
ようやっと重賞レースを制する事ができたステイインシアトル。次走は函館記念か小倉記念になりそうです。若干寂しくなる夏の競馬を盛り上げてくれるか楽しみです。

なんとも言い難い!2着のスマートレイアー&デムーロコンビ!?

普通に考えると、今回の出走メンバーなら実力と人気をひっくるめて1番人気をつける馬。今回はそんな当然の条件で1番人気を背負っての出走となったスマートレイアー。ただ、期待も大きく裏切ることも多々あるのがスマートレイアーでもあるのもスマートレイアーというのが私の印象でもあります。今回は、私が個人的にスマートレイアーに持っている印象が当たってしまった結末でした。
8枠からスタートはまずまずで、いつもの中団のポジションに落ち着きました。1キロ通過時点のどスローに気がついたデムーロであれば、逃げのレースもできるスマートレイアーであれば、番手を押し上げてくるのかな?と思っていたら、全く動く様子もなくといった感じでした。デニムアンドルビーにぴったりマークされており動きにくさはあったかもしれませんが、結局、武豊騎手の手中に完全にハマって動けなくなり、動き出せた時にはステイインシアトルに追いつけず、それでも馬個体の実力で2着まで持ってくるのが一杯いっぱいといったレース展開でした。
ここ最近の重賞レースにおけるデムーロの反応の悪さが妙に目立っている気もしないでもないですが・・・。皆さんはどう思いますか?

やる気を全く感じれなかった!ルメール鞍上のバンドワゴン!

レース当日に1番人気から2番人気と後退したことが物語っていたのかもしれません。
レース中、4コーナー曲がるまでは正直期待はしていましたが・・・という結果でした。
このレースを見る限り、基礎スピードも瞬発力も決して能力的には高くない馬と感じました。レース自体がどスローペースとなったことで、残り3ハロン勝負に持ち込みたかったところを前塞がりで動けずに、結局4コーナー曲がり切ったところからの勝負となった時点でお手上げ。ルメールもてこそは動いていたが、鞭を使っていなかったところから、この時点でバンドワゴンに出来ることは何もなかったという事になっていたのかも知れません。
何もわからない人であれば、「今日のルメールはやる気あるの?」と思われてしまうレース内容で、2番人気も残念な予想と期待だった事になりました。

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