オルフェーヴル産駒がいよいよ本馬場へ

今週末からいよいよ始まる2歳新馬戦。ついこの間デビューしたと思ったら、皐月賞を走り、そして日本ダービーを駆け抜けていました。
桜花賞を獲ったレーヌミノルも、皐月賞を獲ったアルアインも、オークス(牝馬優駿)を獲ったソウルスターリングも、日本ダービー(東京優駿)を獲ったレイデオロも、ついこの間までは初々しい2歳馬戦を走っていたと思うと感慨深いですね。デビュー直後から見ているだけに、応援したくなってしまうのは、ちょっとした親心といいますか、なんかそんな感じになりますね。
日本ダービーを獲ったと思ったら、その年に引退したキングカメハメハ。その子のレイデオロが今年の3歳王者と、しっかり父のDNAを受け継いでいるようです。
ただ1度の2着と13戦12勝の飛ぶ英雄ディープインパクトの子も、サトノダイヤモンドを筆頭に、現在の日本競馬界をしっかりと引っ張っています。
その存在を担う次世代の繁殖馬として注目を浴びているのがオルフェーヴル。
父・ステイゴールドの血を受け継ぎ、21戦12勝の暴れ馬が有馬記念で勝利してから早3年。
その子たちがいよいよ本馬場に登場します。

圧倒的強さを見せたオルフェーヴル

と、その前に、オルフェーヴルを知らない方々へ(競馬ファンなら今更ですが)、少しだけオルフェーヴルのご紹介を致します。
現在9歳となり繁殖馬として活躍中のオルフェーヴルは、父・ステイゴールド、母・オリエンタルアート、父母には長距離戦を武豊と駆け抜け、菊花賞、天皇賞春、宝塚記念などの勝ち鞍で12勝をあげているメジロマックイーンと、良血をそのまま受け継いだサラブレッドです。血統からいって短距離というよりは、中・長距離戦を得意としていました。
デビューは新潟競馬場の2010年8月の2歳新馬戦。圧勝したのちにグングンと成長し、迎えた3歳クラシックの皐月賞では、ラスト400mで突き抜けて2着馬に2馬身以上もの差で圧勝。続く日本ダービーは大雨と超不良馬場の中行われました。ここでも400mを切ったあたりから一気に突き抜けたオルフェーヴル。綺麗な栗毛が不良馬場跳ね返った泥で馬体を茶色にし、2着以降を大きく離してここでも圧勝。そして三冠クラシック締めくくりの菊花賞でも京都競馬場3コーナーからの下り坂で中団から一気に駆け下り馬なりで直線に入る頃にはハナを取り、そこからは完全に独り舞台。池添騎手が鞭を一発だけ入れたのみで、最後は流しての圧勝劇。見事、3歳クラシック制覇という偉業を達成しています。
勢いそのままに迎えた有馬記念。エイシンフラッシュ、ルーラーシップ、トーセンジョーダン、ブエナビスタ、ヴィクトワールピサなどの古馬を相手に3/4馬身と苦戦はしたものの、その年を勝利で納め、まさに日本競馬界の筆頭として名を世界に轟かせています。
凱旋門賞にも2度出走、2度の2着。スミヨン騎手とのコンビでしたが、世界一まであとクビ差というレース。とても感動した瞬間でした。
そしてラストランは2013年有馬記念。もちろん私は現地・中山競馬場にいましたよ。
ゴールドシップの連覇がかかるこのレース、それでも1番人気をひっさげての出走。
スタートから3コーナーまでは、しっかりとゴールドシップの真後ろでぴったりマーク。そして、鞍上・池添騎手が中山には秘策があるといっていた3コーナー下り坂で、一気に駆け下り4コーナー過ぎた直線で早くも先頭。そのまま一気に突き抜けて2着以降を1.3秒もの超大差で圧巻劇を見せてくれました。実に強かったオルフェーヴルの引退式では、涙、涙だったのを覚えている、競馬ファンなら誰しもが知っている超名馬ということです。
オルフェーヴルが引退して以来、圧倒的存在が不在ですね。今ならキタサンブラックかサトノダイヤモンドといったところですが、それ以上の強さでしたね。
JRA最優秀4歳以上牡馬(2012年)、JRA年度代表馬(2011年)、JRA最優秀3歳牡馬(2011年)、JRA最優秀4歳以上牡馬(2013年)に選出された、歴代名馬の中で、私にとって1番思い入れのある馬なんです。

父から仔へ フランス凱旋門賞の夢を

そんなオルフェーヴルの子たちがいよいよ本馬場に登場する日も間近。
オルフェーヴルは、栗色の輝く馬体でビジュアルもとてもいい馬でした。その子たちのビジュアルも気になりますね。
また気性が激しく、調教師の池江さんが、「言うことを聞かそうと何度も試みたことはありますが、あまり効果がなかったですし、変わらなかったので、諦めたというか、もう受け止めました(笑)」と言わせるほど。きっと、その子たちの気性も激しい野性味タップリなんでしょうね。
注目をしたい子といえば、オルフェーヴル×クロフネの牝馬・アンルヴェです。
オルフェーヴルのスタミナにクロフネのスピードが行き渡れば、3歳牝馬クラシック制覇も夢ではないですね。
そしてもう一頭は、ブエナビスタの妹に当たる仔馬・ビワハイジです。オルフェーヴル産駒第1号としても注目が集まりますね。
ステイゴールド→オルフェーヴル→そして仔馬へ。父・オルフェーヴルの達成しなかった夢・フランス凱旋門賞を獲る日も近いのでは?オルフェーヴル産駒に注目です。

関連するまとめ

何故に引退!?ライバルと同じ時期に去って行った競走馬!シンハライト他

2人(頭)のライバルが同時期に引退。余りにも早すぎる引退で、その当時はとても残念でなりませんでした。