WRC第4戦!伝統のツール・ド・コルス!

ツール・ド・コルス(ラリー・フランス)はフランスのコルシカ島で開催されているラリーで、ラリー・モンテカルロやアクロポリス・ラリーと並ぶクラシックイベントです。かつては島を1周するラリーだったため「ツール(旅行)」という名で呼ばれる。

「コルシカ島」は、海にそびえる山として知られる、地中海屈指の景勝の地。面積は日本の四国の半分程度で、すぐそばにあるラリー・イタリア開催地のサルディニアと共に大きな島。歴史的には地理的条件からトルコ、ギリシャ、ローマ人やイタリアの都市国家などからの侵略を受け、コルシカ人という独特の人々が暮らしています。ナポレオンの出身地としても知られています。

ツール・ド・コルスの歴史は長く、第1回大会が開催されたのは1956年で、1973年のWRC創設からの名門コースです。2010年から2014年まではコルシカを離れて、フランス本土のアルザス地方に移った時代がありましたが、再び2015年よりコルシカに戻りました。

1つのミスが致命的!ミスの許されないラリー!

コルシカ島の島全体が舞台となるこの伝統の1戦は、シーズン最初の完全なターマック(舗装路面)ラリー。

「直線が100メートルあるとコルスではない」「1万のコーナーを持つラリー」とまで言われるほど、連続するコーナーで形成されるツイスティなターマックステージで、山岳地帯の切り立った断崖絶壁を縫うように走る。また、4月のコルシカ島は天候変化が読みにくいため、標高が高い場所では天候が急変することもしばしば。

コース脇には岩や断崖絶壁が迫るなど、エスケープゾーンがほとんどなく、また路面の舗装も平坦な箇所や舗装が崩れている箇所が混在。同じアスファルト路面とは言え、サーキットとは異なる難関がドライバーたちを待ち構える。

過去には、競技中に事故死が起ったこともあり、事故現場の近くには小さな慰霊碑が建てられ、今なお多くのラリー関係者およびラリーファンが訪れている。1997年には現在のトヨタのチーム代表であるトミ・マキネン(当時、三菱)がコース上にいた牛に激突し、はずみで谷へ50mほど転落したが無事に生還したということもありました。

経験値や正確なドライビングが必要とされるこのコースでは、地元のフランス人ドライバーやターマックのスペシャリストが強さを発揮しています。

トヨタ、4戦連続の完走を目指す!

チームのエース、ヤリ-マティ・ラトバラは2015年にツール・ド・コルスで総合優勝を飾っているほか、フランス・アルザス地方で行われた2014年ラリー・フランスも制するなど、フランス戦との相性がいい。また、チームメイトのユホ・ハンニネンも2008年大会でクラス1位を獲得している。

新たな戦いに挑むトヨタは、ラリー本戦に向けて3月下旬にコルシカ島で事前テストを実施。2日間を走り込み、マシンをツール・ド・コルス仕様に仕上げ、4戦連続の完走を目指す。

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