冷やす?温める?、、、どっち?

捻挫したり、肩こりが治らなかったり、そんな時「冷やすか」「温めるか」、どちらか迷うことが多くありませんか。適切な対応が取れれば、改善に向かう症状でも、その判断を誤ればスムーズに治らなかったり、症状を悪化させてしまうこともあるそうです。「冷やす」か「温めるか」、その対処法はしっかり覚えておきましょう!

捻挫、打撲、肉離れ、、、基本は「冷やす」!

スポーツの現場で起こったけがの損害を最小限にするために施す応急処置「RICE(ライス)処置」にもあるように、まずは「冷やす」が基本です。「温め」ることで、痛めた部分が悪化することはあっても、「冷やし」てひどくなることはないそうなので、迷ったらまず「冷やす」と良いでしょう。

例えば、打撲や肉離れを起こしたとき、患部の筋肉はひどく傷つき、炎症を起こしているケースが多い。温めてしまうと血液の循環が活発になり、細胞の損傷を一層激しくしてしまいます。しっかりアイシングをして「冷やす」ことで、血管を収縮させて血流を鈍らせ、組織の代謝を減らして炎症を抑える必要があります。

「冷やす」ことにより、血液の流れを抑制したり、神経系の活動を抑制したり、細胞レベルでの活動を抑制させます。体全体で、活動が抑制されているイメージです。 そのため、怪我をして流血している場合は止血の効果もあり、打撲した場合は痛みが緩和でき、腫れてきた部位では、腫れの進行速度が抑制されるなどの効果があります。

傷害(怪我)は基本的に急性期と慢性期に分けられ、傷害発症から2~3日(72時間程度)が急性期で、それ以降の痛みがある時期が慢性期と言われています。急性期の傷害では炎症を極力抑え、最小限にすることが大事だと考えられます。

慢性的な肩こりなどは「温める」!

「温める」場合では「冷やす」とは逆に、体の様々な部位が活発になります。血行は良くなり、神経系の活動や細胞レベルでの活動も活発になります。

急性期を過ぎた傷害は慢性期という期間に分類されます。急性期では炎症の進行を極力抑えるような処置が主流となりましたが、慢性期の場合は異なり、すでに激しい炎症反応は起こっていないので、冷やして血行を抑える必要はありません。慢性期において大事な事は、 傷害の回復(代謝の促進)となります。

昔から温泉や湯船に入り肩こりや腰痛改善が謳われていました。傷害を回復させるには血行促進は不可欠であり、 入浴や温熱によって血行を促進させて温めると、筋肉は弛緩しやすくなります。組織全体として粘弾性が増し、コリの解消も期待できます。

筋肉が硬く強張ってしまうと、周囲の毛細血管などが圧迫され、結果的に血行不良を引き起こし、筋肉や周辺組織に血液やそこから来る栄養が滞ってしまい、 筋肉の疲労を回復できずに痛みを発してしまうと考えられます。このため、慢性期の傷害に対する処置は「温める」ことで、代謝を促進し、発痛物質を取り除き、組織の回復を促すことが大事です。急性期のような激しい炎症反応が起こっている時以外は積極的に温める処置が有効であると考えられています。

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