東京オリンピックに向けての重要な一戦「第17回世界陸上競技選手権大会」inドーハ!!熾烈な争いの“ハードル”で、誰が出場権を勝ち取るのか!?
日本陸上競技連盟(JAAF)から、2019年9月27日(金)~10月6日(日)の10日間、カタールの首都ドーハにて開催される「世界陸上競技選手権大会」をより楽しんでもらうために、まずは“ハードル”競走4種目の概要、既に内定を決めている選手と世界ランキング状況等を紹介します。
0.01秒の世界でしのぎを削る戦いに突入
日本陸上競技連盟(JAAF)から、2019年9月27日(金)~10月6日(日)の10日間、カタールの首都ドーハにて開催される「世界陸上競技選手権大会」(以下、「世界陸上」)をより楽しんでもらうために、まずは“ハードル”競走4種目の概要、既に内定を決めている選手と世界ランキング状況等を紹介します。
◆世界陸上とは
世界陸上は、2年に1度、国際陸上競技連盟(IAAF)が主催する陸上競技の世界最高峰の大会。第1回目は1983年にフィンランドのヘルシンキで開催され、大会は今年で17回目を迎える。陸上競技49種目(男子24種目、女子24種目、男女混合1種目)のトップアスリート達が世界の頂点を目指して戦う。
◆現時点で世界陸上出場が決定している日本代表
(左から)
男子110mハードル 高山峻野選手(ゼンリン)
女子100mハードル 木村文子選手(エディオン)
男子400mハードル 安部孝駿選手(ヤマダ電機)
世界陸上で行われるハードル競走には、男子110mハードル、男子400mハードル、女子100mハードル、女子400mハードルの4種目があります。日本のハードル界では、男子も女子とも、0.01秒の世界でしのぎを削る熱い戦いを繰り広げている。
■男子110mハードル
昨年「日本選手権」で金井選手が14年ぶりの日本記録更新。今年同大会で高山選手と泉谷選手がその日本記録に並ぶ。7月27日の「実業団・学生対抗陸上競技大会」では、高山選手が日本記録をさらに更新し、代表争いがハイレベルに。
日本選手権の決勝は大雨の中で行われた。スタートから泉谷駿介選手(他の順天堂大)が抜け出すと高山峻野選手(ゼンリン)が追走し、差を縮めて2選手がほぼ並んでフィニッシュした。2人は、昨年の日本選手権で金井大旺選手(ミズノ)が記録した日本記録13秒36に並ぶ日本タイ記録をマークしたのだ。正式タイムは高山選手が13秒354、泉谷選手が13秒356。1000分の2秒差の大接戦をものにした高山選手が自身3度目となる日本王者に輝き、世界陸上日本代表を決めた。
「前回の世界選手権では予選落ちしてしまったので、今回はしっかり準決勝に残ることが目標」と言う高山選手は、世界陸上で準決勝に進出することを目指している。
高山選手は、第59回実業団・学生対抗陸上競技大会(7月27日)で、日本記録となる13秒30でフィニッシュし、単独の日本記録保持者になった。
世界陸上の日本代表選手は高山選手のみだが、すでに参加標準記録を突破している泉谷選手、金井選手にも出場できるチャンスがある。
※世界陸上の参加標準記録13秒46
■女子100mハードル
「日本選手権」の激闘を制した木村選手が世界陸上への出場を決める!
僅差で2位の青木選手と3位の寺田選手、世界ランキング上位の柴村選手にも注目。
日本選手権の決勝では、スタート直後に寺田明日香選手(パソナグループ)が先頭に立つが、青木益未選手(七十七銀行)と木村文子選手(エディオン)が徐々に差を縮めて、3選手がほぼ同時にゴールした。100分の1秒という僅差の勝負を見事制したのは木村選手で、13秒14をマークして2年ぶり6度目の日本女王に輝いて世界陸上の日本代表を決めた。青木選手は13秒15で2位となり、惜しくも2連覇とはならなかった。4歳の娘を持ち、6年ぶりに陸上の舞台に戻ってきた寺田選手は、13秒16の好記録を出して3位に入った。
「記録としては、12秒台が必須。みんな、そのレベルで走ってくるので、自分もそこを狙っていく。自分が世界でどれくらいの位置に行けるかということを試せるような世界選手権にして、来年の東京オリンピックにつなげたい」と木村選手は、世界陸上で日本記録の12秒台を出して東京五輪に向けていきたいと意気込む。
現在、世界陸上の日本代表選手は木村選手のみだが、日本代表へ向け柴村仁美選手(東邦銀行)、青木選手、寺田選手に参加標準記録突破が待ち望まれる。特に注目したいのは寺田選手だ。実業団・学生対抗陸上競技大会(7月27日)で今季日本最高記録となる13秒07を叩き出したのだ。今後、代表争いは激しさを増すだろう。
※世界陸上の参加標準記録12秒98
■男子400mハードル
「日本選手権」で、スタートから逃げ切った安部選手が優勝し、世界陸上の切符を獲得!自己記録を更新し勢いに乗る豊田選手に、野澤選手と松下選手が続く。
日本選手権の決勝で、優勝候補の安部孝駿選手(ヤマダ電機)はスタート直後から先頭に立った。中盤を過ぎると、後続の選手たちを突き放しにかかるが、豊田将樹選手(法政大)が徐々に差を詰めていく。どちらが勝つのかと思われたが、前半からリードした安部選手が48秒80でフィニッシュし、2年ぶり2度目の日本王者に輝き、世界陸上の内定も決まった。豊田選手は49秒05で自己記録を更新して2位に入り、松下祐樹選手(ミズノ)が3位となった。
世界ランキング8位の安部選手は、「東京オリンピックまでには、メダル争いができるように実力をつけていきたい。そのためにも、今年はまずは世界陸上でファイナルに残ることが最大の目標」と話し、世界陸上の決勝に進出することが重要であると考えている。
現時点で、世界陸上の日本代表選手は安部選手のみだが、すでに参加標準記録を突破している豊田選手も近い存在だろう。さらに、日本代表経験のある野澤選手と松下選手も参加標準記録を突破する可能性が大きい。
※世界陸上の参加標準記録49秒30
■女子400mハードル
「日本選手権」伊藤選手が小山選手との大学生対決を制し、初優勝を達成!
今季好調の宇都宮選手は、まさかの失格で敗退となった。
雨の中、日本選手権の決勝が行われた。今季好調で優勝候補の宇都宮絵莉選手(長谷川体育施設)は、序盤から飛ばして先頭を走り、そのままフィニッシュすると思われたが、8台目のハードルを越えることができず失格となった。その結果、途中まで2位につけていた伊藤明子選手(筑波大)が初の日本女王に輝いた。また、ゴール寸前で関本萌香選手(早稲田大)を抜き去った小山佳奈選手(早稲田大)が2位に食い込んだ。
「400mHでまずは56秒台を、そして、来年は55秒40の東京オリンピック参加標準記録を切れるように頑張りたい」と誓う伊藤選手は、七種競技と並行してハードルに取り組んでいく予定だ。来年の東京五輪を見据え、さらなる飛躍が期待される。
現在、世界陸上の日本代表内定を決めた選手はいないが、代表経験のある宇都宮選手の参加標準記録突破や、若手選手の成長に期待をしたい。
※世界陸上の参加標準記録56秒00
9月27日から始まるドーハ 2019 世界陸上競技選手権大会の最新情報は、公式SNSにて配信!
大会の詳細や全種目の出場選手の情報を、ぜひご覧ください。
出典:第17回世界陸上競技選手権大会:日本陸上競技連盟公式サイト - Japan Association of Athletics Federations
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