大番狂わせ、といえば我らがラグビー日本代表!

どのスポーツでもそうですが国際試合や大会が行われる前になると、そのスポーツにおける過去の対戦成績や世界ランキングなどから、ある程度の予測が立てられるのが世の常です。
今大会の優勝候補やベスト8予想に上がるチームは、大抵の場合、その予想を裏切ることなく順調に勝ち上がることが多いのですが、しかし時に、誰もが予想だにもしていなかったチームがまさかの大番狂わせで勝ち上がり、決勝戦で戦う、なんてことが起こるのがスポーツの面白いところでもありますよね。

2015年に行われたラグビーワールドカップイングランド大会において、まさにその大番狂わせをやってのけたのが我らが日本。
1次リーグB組初戦で過去2回のワールドカップ優勝経験を持つ世界の強豪、南アフリカ共和国に日本が勝利すると、そのまさかの結果に世界中が驚愕しました。
しかもただの勝利ではなく、最後の最後まで南アフリカ共和国と接戦を繰り広げての逆転勝利は、海外メディアもこぞって取り上げ、現地ではワールドカップ史上、またはこれまでのあらゆるスポーツ史上で最大の大番狂わせが起こったと伝えました。
ラグビーワールドカップ開催に合わせてニュージランドで行われていた「100万ドルの賭け」では、この結果によって参加者の99.98%がこの時点での負けが決定したほど。
この背景には、もともとラグビーではこういった番狂わせが起こりにくいというこれまでの定説もあったため、日本の躍進がいかにすごいものであったかがうかがえます。

そこで今回はこのようなスポーツの試合で起こった歴史的な大番狂わせについてご紹介したいと思います。

バスケットボール無敵のアメリカがまさかの敗退?!

2006年に行われたバスケットボール世界選手権では準決勝、NBLのスター選手達を集結させ、まさに世界最強のメンバーでこの大会に挑んでいたアメリカに対して、当時そのチームの選手全員がヨーロッパのクラブチーム所属というギリシャが、なんと95対101で当時世界最強と謳われていたアメリカに対して勝利をおさめました。
このまさかの結果にギリシャでは国中の国民が歴史的勝利に酔いしれ、閣僚たちは会議を放り出して試合を観戦したそうです。
バスケットボールといえばアメリカが誇る国民的スポーツですが、この敗北にはアメリカ全土で悲鳴が上がりました。

またオリンピックでもこのような大番狂わせは起こっています。
1980年に行われたレークプラシッドオリンピックのアイスホッケー競技では、決勝ラウンドのアメリカ対ソビエト連邦戦で、アメリカがソ連を4-3で破る歴史的な勝利を上げました。これは後に「氷上の奇跡」と呼ばれ、2004年にはこの実話に基づいた映画『ミラクル』という映画も制作されています。

当時のソ連アイスホッケーチームは国家が養成した「ステート・アマ」と呼ばれる実質的にはプロと同レベルの選手たちで構成されたまさに『無敵』のチームであると言われており、なんと大会5連覇を目指す強豪でした。
対するアメリカはミネソタ大学の学生を中心としたアマチュアチームで、出場全12チーム中の世界ランキングでも7位と非常に低い評価のチームでした。
しかしこの勝利によって流れを掴んだアメリカは最終戦の結果、金メダルを獲得するに至ります。

プロ集団に対して大学生中心のアマチュアチームが勝利し、最終的に優勝するとは、恐らく誰も予想していなかった結果でしょう。
時にこういった勝利があるからこそ、スポーツは最後まで楽しむことが出来ますよね。

もう一つの日本の奇跡的活躍!

1996年、アメリカで行われたアトランタオリンピックサッカー競技、男子グループリーグD組第1戦で、日本五輪代表チームがブラジル五輪代表を1-0で下すという奇跡的な勝利をあげました。
当時のブラジル代表にはロベルト・カルロス、ロナウドという最強メンバーを擁するまさに「ドリームチーム」といえる布陣で挑んでおり、そのシュート数はなんと日本の4本に対してブラジル48本と、試合の中でもブラジルに完全に圧倒されていました。
対する日本は23歳以下の選手のみで構成されていましたが事前にブラジルに対する綿密な分析を行って臨み、後半27分に決勝ゴールを決め強豪ブラジル相手に勝利を収めたのです。
この結果は瞬時に世界中に伝えられ、UPI通信では「五輪史上、最大の番狂わせのひとつだ」とも報じられました。

またボクシングでもこのような大番狂わせは起こっています。
1990年に東京で行われたボクシング世界ヘビー級タイトルマッチでは、当時23歳だったマイク・タイソン選手がジェームス・ダグラス選手にKO負けをするという衝撃的な結果が起こりました。
タイソンはプロデビュー以来、10度の世界戦を含む37戦全勝(33KO)というまさに無敵の完璧なレコードを誇っており、対するダグラスは29歳で35戦29勝(19KO)4敗1分1無効試合という平凡な中堅選手に過ぎませんでした。
両者一歩も譲らず迎えた第10ラウンド、ダグラス選手の連打がきれいにタイソン選手を捕らえた次の瞬間、タイソンは真っ直ぐ後ろに吹き飛んだのです。
「タイソンKO負け」の衝撃ニュースは世界を駆け巡り、この大番狂わせに世界中が沸きました。

世界の大番狂わせ、いかがでしたでしょうか。
ラグビーもそうですが日本の活躍が2つもあり、これからの大会にも俄然期待したくなるところですね。
またこういった大番狂わせがあるからこそ、改めてスポーツの怖さとその面白さを感じます。
来年2016年にブラジル・リオデジャネイロオリンピック、2018年にはサッカーワールドカップロシア大会、そして2020年には東京オリンピックも控えています。
これからも日本選手団の活躍と、意外な大番狂わせにも期待していきたいものですね。

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