秋になると、テレビでもよく「食欲の秋」「読書の秋」「スポーツの秋」などという言い方をされますが、そもそもなんでこのような言い方ができたのでしょうか。
何気なく聞いてる言葉ですが、疑問に思ったので調べてみました。

食欲の秋

秋になると熊が人里に降りてきて農作物を荒らしたりするニュースがよく流れます。あれは、冬眠に備えて脂肪を蓄えるために多くの食べ物を必要なのですが、開拓などで森でとれる食べ物が減り、人里に降りてきてしまうのです。
実は、この「冬眠に備えて脂肪を貯めこむ」という本能は人間にも残っています。冬眠はしませんが、寒い冬を乗り越えるために体に脂肪を貯めこもうとして食欲が増します。
また、日照時間の長った夏から、日照時間が短くなる時期が秋であり、心身の安定につながる脳内の「セロトニン」の分泌が減り、それを補うためにたくさん食べたくなることから、食欲の秋といわれています。

読書の秋

古代中国の詩が元となったという説が一番有力なんだそうです。
西暦700年代後半に生きた韓愈(かんゆ)という文人が詠んだ、「灯火親しむべし」という詩があり「秋は過ごしやすい季節だから、夜には明かりを灯して読書をするのに最適だ」という意味が込められています。
この詩を夏目漱石が「三四郎」という作品に取り上げたことがきっかけで、「最適な季節の秋に読書をしよう」という風潮が生まれ、「読書の秋」といわれるようになったといわれています。
また、秋は人間が集中して本を読む最適な季節だともいわれています。人が集中するのに最適な気温は18度前後といわれていますが、春から夏にかけては梅雨の時期の重なるため、気温は18度前後でも蒸してしまいます。しかし、秋は湿度が高くないため、集中して本を読むという環境が整いやすいのです。

スポーツの秋

東京オリンピックがきっかけといわれています。
もともと、体を動かすのに最適な気温であること、運動会も農作物の収穫が一段落して天候も良い日が続く秋に行われる傾向にありました。
そして、東京オリンピックの開会式の日(10月10日)を「体育の日」として制定したことにより、10月10日くを中心として運動を楽しむ風潮が生まれ、「スポーツの秋」といわれるきっかけになったとされています。

他に「~の秋」ってどんなものがある?

他によく聞くのは「芸術の秋」「行楽の秋」「収穫の秋」などがよく聞かれます。
どれも、昼夜問わず過ごしやすい秋だからこそできた言葉だと思います。
自分なりの「~の秋」を探してみるのもおもしろいかもしれませんね。

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