「夏バテ」の原因

「夏バテ」の原因として挙げられる一つとして、“気候”があります。日本は、温度が高いだけでなく湿度も高いため、体が汗をうまく蒸発させにくいため、熱が内側にこもってしまいます。これで体温調節ができなくなると体調不良につながります。さらに、暑さが引き起こす睡眠不足や、栄養不足までもが重なることで「夏バテ」につながってしまいます。

もう一つの原因として“エアコン”が挙げられます。人の体は、暑くなれば汗をかくことで体温を下げ、寒くなれば血管の収縮で体温を逃さないようにするなど、体温調節を行っています。ただ、エアコンが効きすぎることで温度が下がったり、外との極端な温度差ができたりすると自律神経が乱れてしまうため、体温調整機能がうまく働かなくなってしまうのです。そのため、血行が悪くなり、「夏バテ」にもつながりやすくなります。

最後に、食欲不振による“栄養不足”が大きな原因としてあげられます。夏は汗をよくかくのでビタミンやミネラルが不足しがちになるので、食事から意識して摂取しないといけません。他にも、ジュースなどの清涼飲料水の飲み過ぎによる“糖分の過剰摂取”もビタミン不足につながるので、夏バテの原因の一つだと言われています。

「夏バテ」にオススメな食材

夏に不足しがちなのは、ビタミンとミネラルで、中でも、夏バテに効果的なのが、ビタミンCとビタミンB1です。

“ビタミンC”は水に溶ける水溶性ビタミンの1つであり、コラーゲンと呼ばれるタンパク質を作ってくれます。このタンパク質が、粘膜や皮膚の維持や、ストレス耐性の向上、活性酸素の増加防止、さらには疲労回復などの効果をもたらしてくれます。抗酸化作用は、心疾患や動脈硬化予防にもなります。夏になると、そのあまりの暑さのせいかストレスもかかりやすくなるので、ストレスの抵抗力も高めてくれるビタミンCは非常に重要です。ビタミンCが特に多く含まれている食材としては、柑橘類やいちごなどの果物や、ほうれんそう、ブロッコリーなどの野菜があります。

“ビタミンB1”も水溶性ビタミンの1つで、糖質をエネルギーに変えたり、皮膚及び粘膜の健康を維持してくれるなどの働きがあります。そのため、糖分が多い清涼飲料水を大量に飲んでしまった場合も、積極的に摂ったほうが良いでしょう。ただし、ビタミンB1は摂取したらすぐに効果を発揮するようなものではないので、普段からこまめに摂取することが大切です。ビタミンB1を豊富に含む食材としては、豚肉やレバーなどの肉類の他にも、豆類や玄米、麦などが挙げられます。

他に、辛い料理も夏バテに効果的です。ピリ辛系の料理は匂いを嗅ぐだけで食欲もそそられ、食べると血行が良くなり、汗もかきます。冷房で冷えてしまった体も温かくなり、代謝も良くなることが期待できます。しかも、香辛料などのスパイスは消化も促進してくれるので、落ちていた消化機能も再び向上させてくれます。

栄養素を意識して、暑い夏を乗り切ろう!

「夏バテ」を予防するためには、“エアコンで体を冷やし過ぎないこと”“清涼飲料水などの糖分を摂りすぎないこと”“栄養を考えたバランスの良い食事を摂ること”が大切です。特に、ビタミンCやビタミンB1は夏バテ対策に効果的なだけでなく、美肌にも効果的なので日頃から積極的に摂るようにするといいでしょう。食欲がなく適当な食事で済ませてしまいたくなる夏こそ、意識して元気に乗り切りましょう!

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