誰もが知ってる「ビタミンC」!その働きとは

水溶性ビタミンの一つである「ビタミンC」は、16~18世紀にかけての大航海時代に、新鮮な野菜や果物の摂取量が極端に少なかった船員たちの間で流行した、壊血病を予防する成分として、オレンジ果汁から発見されたそうです。

多くの哺乳動物は、体内でブドウ糖からビタミンCを合成することができますが、人の他、モルモットなどの一部の動物は、合成に必要な酵素がなくビタミンCを合成できないため、食事からビタミンCを摂取しなければならないそうです。

「ビタミンC」はアスコルビン酸ともいわれ、骨や腱などの結合タンパク質であるコラーゲンの生成に必須の化合物です。また、毛細血管・歯・軟骨などを正常に保つ働きがあるほか、皮膚のメラニン色素の生成を抑え、日焼けを防ぐ作用や、ストレスやかぜなどの病気に対する抵抗力を強める働きがあります。

最近はビタミンCの抗酸化作用が注目され、がんや動脈硬化の予防や老化防止の効果が期待されています。

「ビタミンC」が不足すると、、、

「ビタミンC」が不足すると、コラーゲンが合成されないために、血管がもろくなり出血を起こします。壊血病と呼ばれるものです。壊血病のそのほかの症状としては、いらいらする、顔色が悪い、貧血、筋肉減少、心臓障害、呼吸困難などがあります。他にも皮下出血、骨形成不全、貧血になるおそれがあります。

「ビタミンC」は水溶性ビタミンであり、余剰分は尿と一緒に排出されるため過剰症はないとされてきましたが、近年、ビタミンCの過剰摂取により、虚血状態により組織や細胞中の酸素濃度が低下した場合には、活性酸素を産生し、細胞死を引き起こす可能性が示唆されているそうです。まだはっきりした結論は出ていないそうですが、サプリメントなどを利用する際は注意しましょう。

一日に必要な「ビタミンC」の量とは

人はビタミンCを体内で作れないため、成人では1日の推奨量が100mgと設定されていますが、日本人のビタミンCの1日の摂取量の平均は、97.9mgと少し不足しているようです。大人の両手1杯が約100g程度の野菜に相当するそうなので、目安として、少なくとも両手1杯の緑黄色野菜と、両手2杯の淡色野菜を毎日摂取するように心がけてみましょう。

不足しないためにも、バランスのいい食事を心がけよう!

「ビタミンC」は、アセロラやグァバなどの果実類、ピーマンや芽キャベツ、ブロッコリーなどの野菜や、ジャガイモなどのいも類、緑茶に多く含まれており、バランスの良い食事を心がけていれば不足の心配はまずないそうです。

「ビタミンC」は、風邪やインフルエンザなどの感染症の時、その必要量が増加します。また、喫煙によってもビタミンCの要求量が高まるそうです。近年、野菜の摂取量が減少しており、不足しがちなビタミン類を野菜ジュースやサプリメントで補う人もいますが、野菜ジュースやサプリメントから摂取されるビタミンCは、通常の食事で野菜から摂取した場合よりも、排せつまでの時間が非常に短いそうです。

「ビタミンC」は熱に弱く、加熱調理により分解されますが、ジャガイモやサツマイモなどはビタミンCがでんぷんにより保護されているため、調理後にもほとんど分解されずに残るようです。

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