エネルギー補給

ギンナンは全体重量の4割近くが炭水化物であり、タンパク質や脂質も比較的バランス良く含んでいます。加えてビタミン類やミネラル類も幅広く含み、特に糖代謝に関わるビタミンB1の含有も多めなのでエネルギー源として優れていると言えます。大量に食べるものではありませんし栄養源として完璧とは言い難いですが、栄養バランスの偏りが気になる時や食欲が無いときなどに役立ってくれます。漢方では滋養強壮に良い食材とも言われているそうです。
ビタミンB1は炭水化物を体を動かすエネルギーへと変換する際に必要な補酵素(チアミンピロリン酸)の原料となります。これは摂取した栄養(炭水化物)をエネルギーとして行き渡らせて身体が活動できるようにサポートしてくれるだけではなく、疲労や筋肉痛の原因になると考えられる乳酸の元となる物質(焦性ブドウ糖)の蓄積抑制・乳酸の代謝を高めることにも繋がります。このためエネルギー補給としてだけではなく、ギンナンは疲労や疲労感・筋肉痛などの軽減にも役立つと考えられます。

血行不良予防

ギンナンは鉄分や亜鉛・葉酸など造血に関わる栄養素と、植物性鉄分の吸収を助けてくれるビタミンCをバランス良く含んでいます。実際に食べる量において摂取できる量はどれも多くはありませんが、不足分のフォローとしては役立ってくれます。加えて血行促進作用が期待できるビタミンEやナイアシンなどのビタミン類、正常な体液循環をサポートしてくれるマグネシウムも含まれていることから、血行不良や冷え性の方にも適していると言われています。

アンチエイジング

炭水化物がやや多いものの三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)を比較的バランス良く含み、ビタミンCやビタミンE・β-カロテンなどの抗酸化物質を含むことから、ギンナンは肌のサポートとしても役立つ食材であると考えられます。抗酸化ビタミンは活性酸素を抑えることでシミやシワなどの肌老化予防に役立ってくれます。ビタミンEは血行を良くすることで肌のくすみ改善やターンオーバー促進に、β-カロテンはビタミンAに変換されることでターンオーバー促進や皮膚粘膜の保護にも役立ちます。
ビタミンCも抗酸化作用だけではなくコラーゲン生成の促進・メラニン色素を合成するチロシナーゼ酵素の活性阻害作用による美白(色素沈着予防)効果など、より直接的な肌に対しての働きも認められています。パントテン酸もビタミンCの働きを助けることでコラーゲン生成を促す働きがありますし、皮脂分泌を抑制することでニキビ予防にも役立つと考えられています。これらのことからギンナンはニキビや乾燥肌・肌老化を予防し、美肌のサポートとしても期待されています。

関連するまとめ

日本国内でのきのこ生産量一位で、通年安定した価格で購入できるえのき。どんな効果がある…

えのきは、鍋の材料にしたりさっと湯でて和え物など、料理のバリエーションも豊富。メインの素材を引き立てる名わき…

世界中で親しまれるハーブ「ハッカ」の効果とは

「ハッカ」は世界中でみられる多品種のハーブで、栽培されているものだけでも数十種類存在します。古くから食用や薬…

安部総理大臣やプロ野球選手も発症した潰瘍性大腸炎とは?

かつて安部総理発症した難病。最近では、オリックスの安達了一選手に新人中道勝士選手も発症し、また注目されていま…

関連するキーワード