毎年恒例の大波乱!?

5月14日 東京競馬場 11レース 芝1600m マイルの女王決定戦とも言われるヴィクトリアマイル。昨年の1着馬はストレイトガール。そのストレイトガールの人気オッズは7番人気だったように、1着馬だけではなく、連対する馬が10番人気以降の傾向にあるため、毎度お騒がせのヴィクトリアマイルですが、今年も大いに荒れた結果となりました。圧倒的人気は阪神牝馬ステークスの1着馬・ミッキークイーン。その対抗として注目されていたのが天才少女と言われているルージュバック。
レース史上、2番目に遅い1分33秒9の決着時計が物語るように、前日に降り続いた雨の影響があったのは間違いない感じで、直線のトップスピード勝負となりました。
結果は、以下のとおりです。

1着 アドマイヤリード
2着 デンコウアンジュ
3着 ジュールポレール
4着 スマートレイアー
5着 ソルヴェイグ
6着 クイーンズリング
7着 ミッキークイーン
8着 フロンテアクイーン
9着 ウキヨノカゼ
10着 ルージュバック
11着 レッツゴードンキ
12着 アットザシーサイド
13着 アスカビレン
14着 ヒルノマテーラ
15着 クリノラホール
16着 リーサルウェポン
17着 オートクレール

人気馬が総崩れ!何が起きたミッキークイーン?

ミッキークイーン

今回、圧倒的人気で出走したミッキークイーンのレース展開はスタートから道中まで悪いイメージはなかったと思われます。もし敗因を突き止めるのであれば、レース自体の超スローペース。本質的にギアチェンジを問われるレースには向いていないイメージがあり、ハイペースの流れでトップスピードへと流れるレースが向いている馬かなと個人的に思っています。今回の馬場状態も重馬場と不良の中でしたが、前走の阪神牝馬ステークスも同じ馬場状態だっただけに、単に馬場の影響とは思えない結果でした。結局、直線でギアチェンジをしそこない、ラスト400mあたりでデンコウアンジュのキレに押され出遅れ、ラスト200mでは巻き返すも追いつけずに7着フィニッシュでした。2015年JRA最優秀3歳牝馬の今後の課題となるレースでした。

ルージュバック

実力はある。ただ道中の位置取りで勝敗は決まったと思えるレース展開でした。
ルージュバックとしては先行するレースより、やや後方で待機する脚質もあるので下げざる得ない部分もあったとは思うものの、このレースの超スローペースを考えた場合、直線勝負に持ち込んでも上げていけないのは十分に予想がついていました。その点は、デムーロ騎手、ルメール騎手、武豊騎手はわかっており、3〜4コーナーで徐々に前へ上げていく中、ルージュバック騎乗の戸崎騎手はジッと我慢させていました。馬場状態が難しかった点も考えていたかと思いますが、ファンとしてはもう少し前で勝負させてあげても良かったのでは?と思わざる得ない結果でした。ジッと我慢していたものの、ラスト200mでも伸び切れずに10着フィニッシュと惨敗でした。

初GI制覇!アドマイヤリード!

先ほどもお伝えしたように、毎度荒れる傾向のあるヴィクトリアマイル。昨年の1着は5番人気。それでは今年は・・・?
前哨戦の阪神牝馬ステークスでは2着だったアドマイヤリードがこの大舞台で見事勝利を掴み、初の重賞&GI制覇を果たした結果でした。さらに「アドマイヤ」の冠名で知られる近藤利一オーナーにとっては、2008年天皇賞・春のアドマイヤジュピタ以来、9年ぶりのJRA・GI勝利となったレースでした。
スタートはやや遅れ気味となり、後方まで下がらず得ないかと思いましたが、クイーンズリングの後方で待機。47.9秒とかなりのローペースとなったこのレース。3〜4コーナーではスマートレイアーの後ろで構え、ラスト400mは完全に瞬発力・トップスピード勝負となり、馬場状態関係なしのアドマイヤリードが突き抜けゴールイン。レース展開がこうもローペースにならなければ、また結果は大きく変わっていたことでしょうが、見事な勝利でした。

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