アスリートに怪我はつきものです。プロ野球の現役投手の多くも肘や肩にメスをいれ復帰している選手は多くいますが、こと馬に至っては、1つの怪我が競走馬生命の終わりを告げるかたちとなり兼ねないのが現状です。また経営者側の戦略によって余儀なく引退させられる馬もいるんです。そんな惜しまれながら昨年引退した競走馬のうち、前回はドゥラメンテとミッキーアイルでした。今回はこちらの二頭です。

オークス馬のシンハライト!屈腱炎から復帰できず引退!

父・ディープインパクト、母・シンハリーズという血統どおりの活躍を見せてくれたシンハライト。2歳新馬戦で早々と1着を獲り、紅梅Sでも1着。初の重賞レースとなったチューリップ賞でも、上がり3ハロンを33.0と驚異的な差し脚を見せてくれ、ライバルのジュエラーに競り勝ち初重賞馬となりました。無傷のまま舞台はGI桜花賞へ。当時3歳牝馬の強者たちが集まる舞台の挑戦となりました。ダイワメジャー産駒で当時最強牝馬となが高かったメジャーエンブレムや、前走でデッドヒートを繰り広げたジュエラーと再び相対する決戦となりました。レース展開としては8番手ほどを気持ちよく疾走する好位置。3コーナーから徐々に順位を上げ4コーナーで一気にギアを入れスパート。1着ゴールインかと思いきや、後方から再びジュエラーが抜きにかかりゴールイン。どっちだと思うほどの鼻差で、今度はジュエラーのリベンジが勝った結果となり、初の黒星戦となってしまいました。続くビッシュなどが出走したGIオークスでは1番人気の実力どおりの走りで1着。続く関西TVローズSではジュエラーも出走するなか、今度はシンハライトがリベンジ成功。牝馬二冠に向けて好発進するも、その後に左前浅屈腱炎を発症したことが判明し休養を余儀なくさせられてしまいました。
そして、引退となってしまいました。
通算成績は6戦5勝(うち重賞3勝)2着1回で、“パーフェクト連対”を確保したまま、引退を迎えることになったシンハライト。現在はノーザンファームで繁殖入りしています。

桜花賞馬ジュエラーもまた!?

シンハライトと同世代の牝馬として、嫌でもシンハライトが付きまとうこととなったジュエラーもまた、非常に強かった牝馬でもありました。2歳新馬戦であっさり勝った後、日刊スポシンザン記念で2着、続くチューリップ賞でもシンハライトに競り負けて2着と悔しい戦いが続きました。続く初のGI桜花賞では、シンハライトにリベンジする形で重賞初制覇。続く関西TVローズSでは2番人気を背負っての出走となりましたが、11着と惨敗に終わりました。
3歳牝馬二冠を狙いにいった秋華賞。シンハライトはまさかに怪我で回避、メジャーエンブレムもまた怪我で回避ということで、ビッシュと二分した人気で出走、最後の直線も追い込んだものの先頭には届かず4着フィニッシュ。その後、左後肢の歩様が悪くなり休養していたが、骨折が判明。実はこれが2度目の骨折。この時も復帰を望んだものの競争能力喪失と判断され、現在は北海道千歳市の社台ファームで繁殖牝馬になっています。

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