脱水症状、実は冬にも要注意!

夏場、猛暑日が続くと気象情報などであわせて発表される熱中症情報。
実際に熱中症や脱水症状によって救急車で搬送される方も多数出るなどし、夏の脱水対策は近年当たり前のようにされる方が増えました。
外出時には水分を持ち歩いたり、あわせてミネラルも摂取できるようにと塩分を含む飴などを持ち歩いたりと、今年の夏も熱中症対策や脱水対策に気をつけた方も多いでしょう。

ところが夏場だけではなく、冬場の室内でも実は身体から徐々に水分が失われ、ゆっくりと脱水症状になる「かくれ脱水」が起こることがわかってきました。
身体から水分が失われると血液中はドロドロとした状態になりやすく、老廃物が排出されずに手足がむくんだり、冷えを感じたりします。
またさらに症状が進んでしまうと、血液中には血栓と呼ばれる血液の塊ができ、最悪の場合、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こしてしまうこともあります。

冬のかくれ脱水、その原因は?

かくれ脱水の主な原因は、まず季節的な要因として、汗や暑さをあまり意識しない冬場には脱水に対する警戒心が薄くなり、それによって意識的に水分補給をしなくなることと、気温・湿度が低下し自分でも気づかないうちに身体から水分が失われること、さらに暖房器具の使用によって屋内では特に湿度が低下することがあげられます。

次に環境的な要因として、かつての日本家屋では部屋が壁とふすまで細かく区切られており、この壁やふすまが湿度をコントロールする役割も担っていました。
また多くの部屋が畳敷きであり、天然のい草で作られた畳は適度に湿度を出し入れして壁やふすま以上に湿度をコントロールしてくれていました。
しかし最近では広々としたリビング・ダイニングに床はフローリング、という住宅が増えたために、かくれ脱水が起きやすくなってきたと考えられています。
さらに最近の住宅は以前に比べて気密性が高く、エアコンなどの暖房器具を完備している場合が多いため、非常に乾燥しやすい状態にあるのも一因です。

こうした理由により、屋外より屋内にいるほうが、冬のかくれ脱水を起こしやすくなる傾向があるのです。

これを感じたらかくれ脱水?

冬場、次のような症状を感じたら身体の脱水が始まっているサインかもしれませんので注意が必要です。

・肌の乾燥を感じる
・口の中が粘っこく感じる
・身体がだるく感じる
・めまいや立ちくらみを感じる

肌の乾燥や口の中の粘つきを感じたら脱水の初期症状である可能性があります。
また身体のだるさやめまい、立ちくらみなどを感じるという場合は、かなり脱水が進行してる可能性があります。
その場合は経口補水液や、ミネラルを含むスポーツドリンクなどで速やかに水分補給するようにしましょう。

かくれ脱水を防ぐためには、冬場だからといって水分補給を怠らず、喉が渇いたと感じる前にこまめに水分補給をするように心がけてください。
この場合、温かい飲み物でも問題はありませんが、コーヒーや紅茶、緑茶などは利尿作用も強いため、なるべく避けたほうが良いでしょう。
また水分補給だけではなく、部屋の乾燥を防ぐために加湿器を活用するようにしましょう。
加湿器がない場合は、洗濯物を部屋に干したり、お湯を沸かして置いておくだけでも加湿することが出来ます。

これらを活用して夏場だけではなく、冬場のかくれ脱水にもしっかりと対策を取るようにしましょう。

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