「ゲリラ豪雨」とは

「ゲリラ豪雨」は、突発的に降ることと、発生の予測が難しいことから、軍事用語である“ゲリラ(無許可で少人数かつ短時間で行なうこと)”が由来となっています。その恐ろしさは降る雨の強さ以上に、降った雨が短時間で低地に集中的に集まり、その地域に大きな被害をもたらすことで、近年では新しい都市型災害の一つとされています。

「ゲリラ豪雨」は、正式な気象用語ではなく、正式名としては気象庁で“局地的大雨”と呼ばれているものです。2000年代半ば頃から、発生回数が増えて人的・物的被害をもたらすようになり、民間の気象予報事業者やマスコミなどが頻繁に使うようになり、2008年の新語・流行語大賞でトップ10入りしたことで、一般に広まったようです。

「ゲリラ豪雨」はなぜ発生する?

「ゲリラ豪雨」などの大雨を降らすのは“積乱雲”が原因になります。積乱雲は、大気の状態が不安定になると発生します。大気が不安定な状態とは、地上付近の空気が暖かくて湿っている場合、または上空に寒気が入り込んだ場合などで、地上付近と上空の温度差がより大きい状態となります。

このようなとき、地上付近の湿った暖気が上昇し、その暖気も上昇すると共に気温が下がっていきます。その結果、暖気中の水蒸気が凝結して雲粒(雲を構成する雨粒よりも小さな水滴)となり、積乱雲として成長していきます。雲粒が雨粒まで成長すると地上に落下しだして雨となり、それによって大気の不安定さが解消され、地上と上空の温度差が少なくなります。

似たようなもので「集中豪雨」があります。「集中豪雨」の場合、複数の積乱雲が降雨帯で次々と発生していくことも多く、そのため数時間にわたって降雨が続く場合もあります。これに対し「ゲリラ豪雨」は、単体の積乱雲が降らし、しかも、その積乱雲は10分程度で急速に発達するそうです。そのため積乱雲の発生から降雨の終了まで1時間かからない場合も珍しくないそうです。

「ゲリラ豪雨」の予測は不可能?

気象庁ではレーダーや気象衛星などのさまざまな観測データをもとに、複数のコンピューター・シミュレーションを用いて天気予報を行っているそうですが、「ゲリラ豪雨」を降らせる積乱雲は10分程度で急速に発達するため、短時間にとらえることができないそうです。このため、現状では「ゲリラ豪雨」を予測することは難しいそうです。

また、大気が不安定な状況では、積乱雲は一定の区域内のどこに発生してもおかしくないため、発生地点に関しても予測精度には限界があるようです。今後、技術の発達により可能になるのかもしれませんが、現状では「ゲリラ豪雨」の予測は不可能なようですね。

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