みかんの構造

・外果皮
表面の橙色の皮の部分です。
その皮をよーく見ると表面のつぶつぶがあります。
これは油胞と言って、汚れ落としの洗剤に使われています。

・内果皮
外果皮の裏側にある白い海綿状の部分のことを「内果皮」と言います。
この白い部分には強い脂肪分解効果があることが知られており、ライムやレモンには同じ効果がないそうです。
また、みかんをむいたときにみかんにくっついている白い筋、とっちゃう人いますよね。
それは、「橘絡(きつらく)」と言って、みかんが成長する過程で中の身に栄養を送るだいじな筋なんです。
これには、痰の喀出を楽にするという効果があるそうですよ。

皮の栄養素

・ペクチン
野菜や果物などに含まれている食物繊維の一種です。
体内のコレステロールや糖分吸収を抑える働きがあります。

・へスぺリジン ポリフェノール(別名 ビタミンP)
みかんの皮には、ポリフェノールの一種のビタミンPというビタミンが含まれています。
これは、とくに皮の部分に多く含まれているということです。
毛細血管を強くする効果の他、血中コレステロール値の改善効果があると言われています。

・ビタミンC
お肌にとっても良い栄養素です。
皮膚や粘膜の健康を維持をし、抗酸化作用もあります。

皮の使い方

熟成したみかんの皮を乾燥させたものを「橘皮」(きっぴ)と言い、さらに古いものを「陳皮」(ちんぴ)と言います。

陳皮の作り方

1みかんの皮のワックス・農薬を落とします。農薬はみかんのおへそにたまりやすいので、その部分はカットして水で数時間ひたしておきます。

2ベランダなどの日があたる場所でざるに入れて天日干しにします。寒いときは夜になったら取り込み、カラカラになるまで一週間干せば完成。最初の量と比べるとほんの2,3割の皮の量になります。皮は刻んで使いやすいようにします。

3すぐに使わなくてもOKならば、さらに干しましょう。数か月干せればベストです。

入浴剤として

乾いたみかんの皮はハサミで2センチぐらいにカットし、目の細かい洗濯ネットに入れてお湯を入れた浴槽に浮かべます。完全に乾いた皮でなくてもOKです。リモネンという成分で香りもよくリラックス効果もある入浴剤として使えるそうですよ。
湯冷めもしづらく、腰痛・疲労回復の効果も期待できるそうですから、特に寒い冬の時期のお風呂には活躍してくれそうです。

お茶にして

急須に粉状にした陳皮を小さじ1杯入れ、熱湯を300ミリリットル入れて4,5分蒸してからお好みではちみつなどを入れてもいいそうです。体をポカポカにし、血流を改善する効果もあります。
そのほか味噌汁や煮ものの風味づけにも陳皮は使えるそうなので、粉状にしておけば何かと便利に使えます。

まさかみかんの皮にこんな栄養があるとは知りませんでした。
白い部分は食べていましたが、皮までとは。
陳皮、作ってみたいと思います。