糖は運動時に重要な栄養素!!

糖は速やかにエネルギーに変換されるので、スポーツ時に特に重要な栄養素となります。運動が激しくなるほど、糖からのエネルギー補給への依存度が大きくなることもわかっていますので、瞬発系の運動などを行う前には糖を必ずきちんと取ることが必要です。筋肉中にはグリコーゲンの形で糖が蓄えられていますが、運動後にこれは枯渇してしまいます。

枯渇したまま運動を続けてしまうと、筋肉を構成するタンパク質の分解が進み、筋肉量自体が減ってしまいますので、できるだけ速やかに回復させることが大事です。通常この回復には時間がかかるのですが、運動後に糖を一緒にクエン酸を摂取することで回復を促進することが可能です。また、脂質からエネルギーを取り出す際にも糖が必要になってくることもわかっています。

さらに、運動後にタンパク質と一緒に糖を取ると、筋肉増強を促進することもわかっています。一方、水と一緒に糖を取る際には、高濃度にしてしまうと、水分吸収自体が阻害されてしまうので、水分中の糖濃度を数%くらいに調整したものを摂取するように注意しましょう。

糖をエネルギーに変えるための栄養素!

実は他にも必要な栄養素があります。糖をきちんとエネルギーに変えるための栄養素です。

運動すると筋肉の破壊が起こることがあり、これを補うためにはタンパク質が重要になりますので、日ごろからタンパク質をきちんと摂取しておきましょう。タンパク質摂取の際には動物性食品のほうを優先させるのがよく、これはタンパク質が消化されてできるアミノ酸の中でも、特に必須アミノ酸である分岐鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)が筋肉タンパク質分解抑制、運動中疲労感の軽減などに特に効果的で、それが動物性タンパク質に多く含まれているからです。

脂質は糖質同様エネルギーに変換されますが、糖に比べて消化吸収に時間を要するので、なるべく早めに摂取するようにし、取り過ぎを避けることが大事になってきます。

ビタミン類では、特にビタミンBとCを試合前の数時間前に取っておくことで代謝を調整し、スムーズな運動を促すことができます。かといってビタミンだけを摂取したのでは意味がありません。ビタミンはあくまで調整役に過ぎず、必ずタンパク質などと一緒に取る必要があります。

ミネラルに関しては、特にカルシウム、カリウム、亜鉛、鉄などの摂取が運動時には大切です。各々を摂取する際の注意点としては、カルシウムはマグネシウムと一緒に2:1の割合で摂取することを心がける、マグネシウムは吸収率があまり良くないですが、カルシウムの過剰摂取はマグネシウム吸収をさらに阻害するので注意、カリウムはナトリウムと一緒に水分バランスを調整しているので、汗を特にたくさんかいた時にはナトリウムも摂取することを忘れない、鉄は最も吸収率が低いので、鉄が含まれる食品を色々と組み合わせて取ることが必要などです。

また、水分に関しては、体重の2%分が減少しただけでも運動能力が低下し、さらに減少すると無意識に行われる反射的な運動の低下が進行してしまいます。運動しているうちに水分消失は気が付かないうちに進むので、のどが渇いたと思ってから取るのではなく、競技中に100mLくらいずつをこまめに摂取するようにしましょう。

運動の1時間前、運動直後に糖を補給しましょう!

空腹で運動したほうが良いと思う人も少なくないと思いますが、実は逆効果です。緊急用のエネルギー源としてグリコーゲンが貯蔵されているため、それらが使用できるうちはよいのですが、だんだんと体の動きが鈍くなってきます。

運動する1時間くらい前に糖を摂取しておくと良いでしょう。もちろん、胃に入れすぎると運動に支障をきたすので、おにぎりやサンドイッチなどの軽食がオススメです。

また、運動直後の糖欠乏状態に糖を取ると太るという誤解をされがちですが、運動の後の糖補給は筋肉疲労を回復させるために必要です。ここでしっかりと糖を補給しておくと、筋肉の分解が抑制され、筋肉中のグリコーゲン貯蔵が促進されて適切な回復に有効なんです。

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