「食中毒」とは

「食中毒」は、“食品に起因する胃腸炎・神経障害などの中毒症の総称”と定義されていて、急性の胃腸障害(嘔吐、腹痛、下痢などの症状)をおこすことが多いです。

有害な微生物や化学物質を含む飲食物を食べた結果生じる健康障害のことを「食中毒」と呼ぶので、食べ過ぎや飲み過ぎでお腹が痛くなったり、下痢になる症状は食中毒ではありません。

主な原因は、細菌とウイルスです。もちろんどちらも目には見えない小さなものですが、細菌は温度や湿度などの条件がそろうと食べ物の中で増殖し、その食べ物を食べることにより食中毒を引き起こします。ウイルスは低温や乾燥した環境中で長く生存し、細菌のように食べ物の中では増殖することはありませんが、食べ物を通じて体内に入り、人の腸管内で増殖し、食中毒を引き起こします。

特に、細菌が原因となる食中毒は、夏場(6月~8月)に多く発生し、細菌が湿気を好むため、気温が高くなり始め、湿度も高くなる梅雨時に増えます。

原因となる細菌やウイルスは至る所に存在している?!

「食中毒」の原因となる細菌やウイルスは目に見えないため、どこにいるか分かりませんが、私たちの周りの至るところに存在している可能性があります。肉や魚などの食材には、細菌やウイルスが付着しているものと考えておきましょう。

また、いろいろな物に触れる自分の手にも、細菌やウイルスが付着していることがあります。細菌やウイルスの付着した手を洗わずに食材や食器などを触ると、手を介して、それらにも細菌やウイルスが付着してしまいますので、特に注意が必要です。

キレイにしているキッチンでも、食中毒の原因となる細菌やウイルスがまったくいないとは限りません。食器用スポンジやふきん、シンク、まな板などは、細菌が付着・増殖したり、ウイルスが付着しやすい場所と言われています。

「食中毒」予防の原則

「食中毒」は、原因となる細菌やウイルスが食べ物に付着し、体内へ侵入することによって発生します。食中毒を防ぐためには、細菌の場合は、細菌を食べ物に「つけない」、食べ物に付着した細菌を「増やさない」、食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」という3つのことが原則となります。

また、ウイルスの場合は、食品中では増えないので、「増やさない」は、当てはまりまらないそうです。ウイルスは、ごくわずかな汚染によって食中毒を起こしてします。ウイルスを食品に「つけない」を確実に実行するためには、調理者はもちろんのこと、調理器具、調理環境などの調理場全体がウイルスに汚染されていないことがきわめて重要です。

そのようなウイルスに汚染されていない調理環境をつくるには、調理場内にウイルスを「持ち込まない」、仮に持ち込んだとしても、それを「ひろげない」ことが大切です。すなわち、ウイルスによる食中毒を予防するためには、ウイルスを調理場内に「持ち込まない」、食べ物や調理器具にウイルスを「ひろげない」、食べ物にウイルスを「つけない」、付着してしまったウイルスを加熱して「やっつける」という4つのことが原則となります。

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