カカオポリフェノールとは

チョコレートは、古くから単なる嗜好品だけではなく、エネルギー源や疲労回復にも効能がある食品として世界中で食べられてきました。近年では、チョコレートの原材料であるカカオ豆の研究が進み、脂質、糖質、タンパク質、食物繊維、テオブロミン、ミネラル類以外に、カカオポリフェノールと呼ばれるポリフェノールの一種が含まれていることがわりました。ポリフェノールは、植物の色素や苦味、渋みに含まれている物質で、光合成によって作られる糖分の一部が変化したものです。主に表皮の部分に多く含まれ、活性酸素の害から細胞を守る強い抗酸化作用を持っています。この抗酸化作用がもたらす健康効果がカカオポリフェノールにも期待され、注目されています。カカオ豆以外にポリフェノールを多く含むものとして赤ワインが有名ですが、ピーマン、パセリ、トマトなどの野菜、ブドウ、ブルーベリー、オレンジなどの果実、納豆、豆乳、豆腐などの大豆製品などにも含まれています。

カカオポリフェノールに期待できる健康効果

●血圧低下
カカオポリフェノールは、小腸で吸収され血管の内部に入っていきます。血管がつまって細くなっているとき、カカオポリフェノールが作用することで炎症が軽減され、血管を広げて血圧を低下させる効果が期待できます。

●動脈硬化予防
動脈硬化を引き起こす原因として、体内に生じる活性酸素によって、コレステロールが酸化されることがあげられます。カカオポリフェノールの強い抗酸化力で、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の酸化を防ぎ、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を上昇させるなどの効果が期待されています。

●抗ストレス
心理的・肉体的にストレスを感じるような状況下で、カカオポリフェノールを摂るとストレス反応が緩和され、ストレスによるホルモンの増加も抑制されることが判明しています。

●美容効果
見た目年齢が若くても、肌は年齢とともに老化します。カカオポリフェノールは、肌老化の原因のひとつである活性酸素が引き起こすトラブルを防ぐことが確かめられています。

●アレルギーの改善
優れた抗酸化作用をもつカカオポリフェノールが、活性酸素の働きを抑えることによって、アレルギー予防や軽減に効果を発揮します。

●脳の活性化
脳は加齢とともに認知機能が低下しますが、カカオポリフェノールには、高齢者の認知能力低下防止効果の研究報告があります。カカオポリフェノールは、脳の代表的な栄養分であるBDNF(Brain-derived neurotrophic factor)というタンパク質の一種に働きかけ、海馬でBDNFが発現しやすい環境をつくる可能性があるといわれています。

カカオポリフェノールの注意点

●高カロリー
健康・美容効果があるカカオポリフェノールですが、カカオ豆の食用部分の半分は脂質のため、高カロリーです。普通のチョコレートでは30~40%のカカオを含み、特に、最近増えてきた高カカオチョコレートは70%以上も含んでいます。そのため、脂質は1.2~1.5倍も多く、熱量も相対的に高くなっています。また、食べやすくするために砂糖の含有量も多いため、高カロリーに加えて、血糖値を上げやすいという点も気をつけなければなりません。

●健康へのリスク
カカオポリフェノールは、食べ過ぎると鉄の吸収を阻害する可能性があります。また、原料のカカオ豆には、テオブロミンというカフェインによく似た物質が含まれています。テオブロミンには、興奮作用や利尿作用、筋肉弛緩作用があるため、子供や高齢者、気管支拡張薬などの医薬品を使用している人は、過剰摂取にならないよう注意が必要です。高カカオチョコレートのテオブロミン量は、普通のチョコレートの約4倍なので、特に摂りすぎには気をつけましょう。

●金属アレルギー
チョコレートはニッケルが多く含まれている食品でもあります。ニッケルは接触性だけではなく、経口でも症状が出る場合があります。特に高カカオチョコレートには、300~590μg(マイクログラム)/100gのニッケルが含まれているという国民生活センターの実験結果があります。この数字は、普通のチョコレートよりも1.8~3.8倍のニッケル量です。通常、日本人は1日に食品から150~250μg(マイクログラム)のニッケルを摂取しているため、チョコレートの食べすぎによって許容範囲をオーバーしてしまうことが懸念されます。健康効果が期待できるからといって、食べ過ぎると身体に悪影響をおよぼすこともあるので、摂取量には注意しましょう。

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takashi

ストレスは食で発散するのが一番。地方の名産食べ歩く事・地方の名産品を土産で購入するのが大好きです。