健康維持にはウォーキングが効果的!

「健康」だけを考えるのであれば、呼吸が浅くなる運動はおすすめできません。有酸素運動の中でも、深い呼吸で続けられるウォーキングなどがよいでしょう。それは、呼吸が浅く、速くなる運動は、副交感神経のレベルを下げるためです。年齢を重ねるごとに副交感神経のレベルは低下していくため、特に中高年の場合は体の老化を促すことになりかねません。また、呼吸が浅くなると血流も低下します。血流が低下すると、末梢神経と細胞に酸素や栄養が行きわたりにくくなることから、細胞の老化や死につながることもあります。

つまり、ジョギングなどの負荷が若干高い運動は、どうしても呼吸が浅く、速くなってしまうため、運動能力や筋力の向上には適していますが、健康維持にはそれほど適していないことになります。

ウォーキングの意外なな健康効果

それでは、深い呼吸をしながら行うウォーキングには、具体的にどのような健康効果が見込めるのかを見ていきましょう。

・自律神経バランスが整う
現段階では、呼吸は自律神経の調整(コントロール)にもっとも適しているといわれています。ゆっくり深く呼吸すると副交感神経が刺激され、血管が開いて末梢血管の血流量が増えます。血流がよくなると筋肉が弛緩し、体がリラックスするのです。

ウォーキングは、呼吸を意識しながら行える運動です。副交感神経を高める深い呼吸をくり返しながら歩くことで、自律神経バランスの整えにつながります。

自律神経を高めるには、吐くほうが長くなるよう呼吸を意識することが重要です。ゆっくり数を数えながら、吸う息の2倍くらいの長さで吐くとよいでしょう。吐くほうを意識するとよい理由は、自律神経を刺激する受容体が首やのどのあたりにあるためです。息を吐くときに受容体が反応し、自律神経が刺激されることで副交感神経が優位になるのです。


・脳が活性化する

ウォーキングでは、遅筋※を多く使います。遅筋は、体の動きやバランスなどをコントロールする多くの神経とつながっているため、これを動かすことで脳の活性も促されます。また、ウォーキング時に目にする風景や体に感じる風、光、温度などの刺激も、脳の活性化につながるとされています。

※(遅筋)~赤筋とも言う。下半身に多く、収縮時に酸素を使うのが得意という特徴がある。持久力、長時間の運動、スタミナに優れており、主なエネルギー源として糖を使う。

ウォーキングはいつ行うとベスト?

ウォーキングをするのに適した時間はあるのでしょうか?よく、朝と夜のどちらに行うと効果的か?という疑問を耳にしますが、結論から言うと、どちらでも健康効果は期待できます。ただし、得られる効果に違いがあるため、自分の目的に合った時間を選ぶとよいでしょう。

朝に行った場合のメリット

1日は24時間ですが、人間の体内時計はもともと25時間サイクルとなっています。これを自然環境と同じ24時間に整えている重要な要素が、太陽の光です。つまり、太陽の光を浴びないと体内時計は狂いやすくなり、それにともない生体リズムも崩れるため、健康を害しやすくなります。

また、やる気を出したり、前向きな気持ちにさせる脳内物質の「セロトニン」も、太陽の光を浴びることで多く分泌されます。セロトニンの分泌量が減ると、疲れやだるさを感じやすくなったり、ひどい場合は軽いうつ状態になることもあります。

そのため、健康的な生体・生活リズムを保ち、かつ1日の元気・やる気を出したいという方には、朝のウォーキングがおすすめと言えます。

夜に行った場合のメリット

夜は、副交感神経が優位になる時間帯です。その時間に深い呼吸をくり返すウォーキングを行うと、血流がよくなって筋肉が弛緩し、副交感神経がさらに優位に働くようになります。すると、体はリラックスし、自律神経が整いやすくなります。血流がよくなることで1日の疲れも回復しやすくなり、眠りの質もよくなります。また、肩こりなどの筋肉のこりも解消されやすくなります。

そのため、その日の疲れを癒してリラックスし、ぐっすり眠りたいという方や、疲労回復効果を得たいという方には、夜のウォーキングがおすすめと言えます。

行う時間は、夕食後から寝る1時間前までがベストです。30分から1時間程度行うと効果が得られやすいでしょう。高齢者の場合は、散歩感覚でゆっくり歩くことをおすすめします。

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