甲子園の夢が途絶えた清宮選手

今まで化け物や怪物と称されてきた高校球児が何人もいましたが、今年該当する選手といえば、現・早稲田実業の清宮選手でしょう。父は早稲田大学ラグビー蹴球部の元監督で、トップリーグヤマハ発動機ジュビロの監督で有名ですが、まさにスポーツをやるのに最適な環境で生まれ育った選手とも言えるでしょう。体格にも恵まれ、小学校の頃から、周りの子達よりも頭一つ飛び抜けて大きく、OB、もしくはコーチと勘違いさせられるほどの大きさでした。そんな清宮選手率いた早稲田実業は、甲子園大会予選の西東京都大会決勝まで駒を進めたものの、東海大菅生高校にあと一歩及ばず、念願の甲子園大会出場の夢は途絶えてしまいました。この時期の高校球児は、ちょっとしたことでも成長する年頃ということで、甲子園大会を通じて更に開花して行く清宮選手も興味あっただけに東海大菅生の関連者には申し訳ございませんが、少し残念な気持ちとなりました。

高校野球生活も終わり!次の舞台は?

さて、甲子園大会出場の夢も途絶えたということで、これで彼の高校野球生活はほぼ集結。もしかすると甲子園大会後の日本選抜選手として選ばれる可能性はあるものの、3年間ともに練習し切磋琢磨しあった早稲田実業メンバーとはお別れです。
こうなると気になるのは今後の彼の進路でしょう。高校野球の試合で、観戦チケットが完売するといった異例中の異例の根源が清宮選手ですから、既に多くのファンを持った選手と言えるだけに注目をしている人も多いでしょう。
まず野球をやめるということはないでしょうから、このまま早稲田大学に進学し六大学野球を盛り上げるかか、はたまた社会人野球で都市対抗に出場し、更に力をつけるか、それともこのままプロ野球から指名を受けるのか?この3つの選択肢があるかと思います。

プロで通用する選手とは?

まずプロ野球で活躍するとなると以下のような条件が必要かと思われます。まずはバッティング面。もちろんパワーは超高校級のレベルに達しているのは数字で表れており、高校通算107本のタイ記録を保持しています。プロ野球と高校野球との違いは木製バットで打席に立つという点ですが、甲子園に出場してくるようなチームでは、練習で木製バットを使用しているのが通常といことで、バットの違いで四苦八苦することはそうはないと思います。あとは、超一級の直球や変化球に対応できる能力があるかという点でしょう。大体のプロ野球選手が高校時代はホームランバッターとして名を上げた方々の集まり。その中でもホームランバッターとしてプロの世界で活躍されている方はほんの一握りという、非常に狭き門という舞台がプロ野球の世界とも言えますね。埼玉西武ライオンズの炭谷銀仁朗選手も高校通算48本塁打を放った実力の持ち主ではありますが、プロの世界では打率も.220ほど。いかに素晴らしい投手が多くいるかが分かりますね。
もう一つの課題は守備面でしょう。清宮選手のポジションはファースト。今現在、どの球団をみてもファーストは超一流が守っている現状です。2000本安打まで秒読みの福浦選手、内川選手、阿部選手をはじめ、外国人スラッガーのエルドレッド選手、メヒア選手など、超強打者揃い。ファーストでレギュラーを獲るとなるとよほどの長打力が必要ということになりますね。要求されるのは守備のコンバート。おそらくサード、もしくはレフトといったポジションの練習が急務となると思われます。速球、送球、打球、走塁、すべてが早いのがプロの世界。対応できるか楽しみですね。
もう一つの選択肢として、社会人野球で練習し、成人のスピードに対応できてからプロの世界もありかと思います。逆に大学野球に進学した場合、結局は学生野球ですからレベルアップがどのくらいできるかといった疑問も上がってきます。清宮選手の一ファンとして、出来たら社会人野球でレベルアップし、その後、プロの世界に飛び込んでほしいかなと思っています。

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