キタサンブラック1強ムードの宝塚記念も、キタサンブラックがまさかの大敗で幕を閉じました。勝ったのは5歳のサトノクラウン、次いで2着には6歳のゴールドアクター、3着には5歳の牝馬・ミッキークイーンでした。ディーマジェスティ、マカヒキ、サトノダイヤモンド擁する4歳馬世代、俗にいう最強世代からはミッキーロケット、シャケトラ、レインボーラインの三頭が出走。どんなレースをしていたか振り返ってみたいと思います。

見せ場がなかった!?ミッキーロケット

1枠1番から好スタートをきるものの、外枠の各馬をある程度前に行かせて中団の好ポジションをキープ。練習の甲斐があったのか、久々に見せたゲートもあり、「これはいけるかも」と勝利がよぎったのは3コーナー付近まで・・・。
話しを少し前に戻し、序盤はキタサンブラック逃げがなかったことからスローペースでレースが展開されていく中で、シャケトラの内をつく3番手で走行。このスローペースであればこの番手は間違いではなく、また内内をロスなく走れていたこともあるので順調かなと感じました。レースは進み3コーナー付近でデムーロ&サトノクラウンコンビがペースを押し上げたことによりペースアップ。3コーナー過ぎからのロングスパートの状況に一変したこのレース。ミッキーロケットにとってはもってこいの形にハマったレースで、神戸新聞杯で見せたラストのサトノダイヤモンドとの叩き合いの再現かなと思ったのですが全く伸びて来ない。本来なら4コーナー過ぎではハナを取り、直線入ったところからの叩き合いで連対すると思っていたところでした。結局番手をズルズル下げてしまい見せ場なしの6着に沈んでしまったレースでした。直線のスピードは悪くはない。となると、道悪のコーナリングに問題があるのかもしれません。
今回の宝塚記念、ゲートは完璧で連対し、もしかしたら制覇できるチャンスだったとも思えるレースだっただけに、残念な内容となってしまいました。

ポテンシャルの高さを見せてくれた!シャケトラ

まだ経験も浅く、昨年のこの時期はまだ3歳未勝利で勝っただけのシャケトラ。データもイマイチ信用性がないため毎回なんとも判断し難い一頭でした。ただここまで、同じ世代と競り合っているレースでは良い内容残してきているだけに、今回はミッキーロケット、レインボーラインと直接で競り合うことがあればもしかしたら・・・と思ってはいました。
このデータで考えた場合、スタートからの序盤で連対は消滅した感じになりました。
6番枠から飛び出してスタートは順調。鞍上のルメールは、ペースをできるだけ遅らせてキタサンブラックの総合力を削ぎ取る展開に持ち込んだのは今思うと大正解だったとも思われます。ただ、まさかシュヴァルグランがレースを引っ張るといった展開までは予測できていなかったのかな?と思います。それでも徐々にシュヴァルグランを突いて少しではあるがペースを上げていき、ここまではルメール&シャケトラコンビの思惑どうりにレースは進んだと思えますが、デムーロ&サトノクラウンコンビのフェイクにより、先行集団は余儀なくペースアップしロングスパート戦へと変貌。この時点でシュヴァルグランとシャケトラの連対はキツくなり、シャケトラは最後まで粘ったものの内からゴールドアクター、外からミッキークイーンに差されて惜しくも連対できずの4着フィニッシュとなってしまいました。
展開的にはゴールドアクターに勝った日経賞と似たようなレース内容だったのですが、やはりこのメンツ。簡単には行かない末脚戦。またボンヤリ状態で日経賞を出走していたゴールドアクターではなく、キレているゴールドアクターをねじ伏せるまでは行かなく、まだまだといったところでしょう。
ただ、中距離から長距離レースでは今後も無視できない存在ではあることを証明してくれた内容でした。次走が気になるところです。

またもやボンヤリ!レインボーライン

7番枠、雨上がりの競馬場、そして名前がレインボーと、語呂だけで考えると「おっ!」と思ったレース前。稍重の馬場状態でモーリスに詰め寄った末脚を思い出しただけで、去年のマリアライトの再現をやるのはレインボーラインかと予想をした人も多いのではないでしょうか?今回のレインボーライン、鞍上はここ2戦ともに戦ったデムーロ騎手はサトノクラウンに、その前にコンビを組んだルメール騎手はシャケトラに、更に菊花賞を共に戦った福永騎手はシュヴァルグランに。ということで約2年ぶりのコンビを組んだのは岩田騎手。そのコンビはおそらく最後までキタサンブラックにこだわり過ぎていたようにも思えました。
7番枠からまずまずのスタートを見せたが、いつものように各馬を前に行かせて後退しヒットザターゲットと並んで最後尾を追走するレースとなりました。しかしペースがスローだったので流石に特質が追い込みでも、ここまで遅ければ先行集団の末脚も削がれていない。ましてや超一級馬場のレースとなれば、いつものようにスルスルとは抜け出れるわけがないといった感じでした。上位に食い込むのなら、やはりデムーロ&サトノクラウンのフェイクに逆に騙されて番手を上げるべきだったのか?と。そのくらいの奇策を取らない限り、このメンツでレインボーラインが勝利することは非常に困難といったところだったと思います。
結局追走はしたものの、思ったよりも伸びず上がり3Fが36.3と非凡な上がりラップでした。
またもやボンヤリした内容で、何がしたかったのかがイマイチ。結局はキタサンブラックにこだわり続けた結果の敗北かなと思います。

今回出走した4歳馬は仲良く固まり4着シャケトラ、5着レインボーライン、6着ミッキーロケットといった結果でした。まあ、このメンツで特殊なレース内容でよくやったのかなといえばそこまでですが、もう一つ伸びてきてもよかったのかなと。今後も注目しなくてはならない3頭ですが、特にミッキーロケットの予想が難しいと思った今回の宝塚記念でした。

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