昨年と同様にガチガチの結果で幕を閉じた今年の日本ダービー。
「1番幸運な馬が勝つ」日本ダービー。その通りの結果でした。
結論から言うと、きたら仕方ないと思っており個人的には外していた馬が勝利した結果でした。
まず過去のレースを観ても圧勝しているレースのメンバーが、それは圧勝するだろうと思わせる出走メンバーでしたし、上がりラップタイムを観ても日本ダービーのメンバーで考えると埋もれてしまう基礎スピードだっただけに、今回の2番人気は過剰に反応し過ぎているのでは?と感じていました。ただ、1つだけ怖かったのは、いつもの追い込み体制ではなく、先行してレースをすすめた場合、とても怖いなとは思っていました。その不安要素をやってのけたのがレイデオロ鞍上のルメールでした。

まさにルメールの作戦勝ち!レイデオロを導いた敏腕!

スタートはやや出遅れ気味となり、やや後方でスタート。逃げ馬不在となった今回、マイスタイルがハナを取りレースを引っ張ると言うよりも、ハナを取らざる得ないといった状況になったこともあり、勝ちタイムの2分26秒9と、良馬場開催ではエイシンフラッシュが勝った2010年と並んで、ここ20年で最も遅い記録となったように、1キロ経過も63秒台と超スローペース。それを読んだか、ルメール鞍上のレイデオロがスルスルと2コーナーあたりで順位を上げていく。仕掛けたかと思いきや、どスローとなっているレースの馬群に呑まれないための行動で、ただ番手を上げてポジションどりをしただけという行動に。
この時点で2列目に入り込んだことにより、いつもの追い込みではなく、個人的に恐れていた先行レースとなり、連対に名を連ねるのはほぼ確定と思いました。ポジションを上げに行った時に、1番人気のアドミラブルの反応がゼロだったのが大きな勝因で、決して上がりラップタイムが早かったわけでもない。これこそ、ジョッキーの差があからさまに出てしまったレースはないのかな?と。そして、2週連続でG1を勝って挑んだルメールの凄さと勢いだったのかな?と思わざるを得えない、まさにルメールが呼んだ勝利と言えるでしょう。
皐月賞は1番速い馬が勝ち、菊花賞は1番強い馬が勝つ、そして日本ダービーは 1番幸運な馬が勝つと言われてきていますが、まさに幸運なレイデオロが勝った結果となりました。

何を狙っていたのかがイマイチ!?皐月賞馬のアルアイン

スタートが上々で先行争いにも割って入れたので、「おっ」と期待させる瞬間でした。
そのまま無理せず先行集団に潜り込みここまでは良かったかなと。しかしペースは稀に見るどスローになったことにより、先行集団にいても後続の脚を削るまでに至らず、おそらくどうするか?と考えているうちにレイデオロが動きをしかけてきた感じと見受けました。そのままレイデオロがスルスルとは突っ走るようであれば付いて行きペースが上げられアルアインの得意とする形にハマるところをレイデオロはポジションを取りにかかっただけでペースダウン。こうなるとトップスピードになることが予測できる展開に。ただアルアインにとってのトップスピードにまでかかる時間は、アドミラブル、カデナ、スワーヴリチャード、サトノアーサーなどに比べると反応は遅く武が悪い。となれば、3コーナーあたりからグイグイ引っ張って前のめりにならなくてはならない状況になったにも関わらず結局動きはなし。そうしている間にスワーヴリチャードにも行かれて最後はアドミラブルにも差されての結果5着となってしまったレースでした。鞍上・松山騎手の若さが出てしまったレース内容でした。アルアイン自体はとても頑張り、逆にあのレース展開で5着に入ったのは驚きと成長しているなと感じました。トップスピードはともかくとして、基礎スピードはメンバー内でも良い方と思えるだけに、もう少しアルアインを信じて走っても良かったのかな?と思いました。距離延長の菊花賞でのリベンジが期待されます。

何度もイケるチャンスを!溜めすぎたアドミラブル

何度も映像を見ても、アドミラブルが1着になっていないとおかしいレース内容でした。
鞍上はデムーロ。勝ち方を知っているはずの敏腕だけに「何を待っていた?」と問いてみたい気持ちでいっぱいです。
スタート時は間違っていなく出遅れたものの最後方ではなく、やや後方といったレース展開。ここは流石にデムーロと思った瞬間でした。
向こう正面の1キロ経過直後にルメール鞍上のレイデオロが動きを見せスルスルと番手を上げていく。これをみてデムーロ鞍上アドミラブルも付いていく選択肢を選ばなかったのが一つの大きな敗因かなと思います。結局3・4コーナーでも動きがなく、もしくは動けず、直線に向いてからの動き出しとなってしまった状況に。
確かに過去のレースを見る限り、鞭をひと叩きするだけでググっと一気にトップスピードに変わり、また、そのトップスピードを2ハロンほど持続する実力があるだけに、ラスト400mあれば追いつくかなと思っていましたが、その最初の段階でポジションに不備があり軽く他馬と接触。いつもの加速が削ぎ取られてしまいました。それでも上がり3ハロンが出走馬No. 1の上がりラップタイム33.3で見て取れるように、ラスト200mでググっさらに伸びてマイスタイルを差した止まりで3着終わり。ミルコらしくない競馬となってしまった結果でした。
残るクラシックは菊花賞。どう見ても3歳最強と思えるアドミラブル。昨年のサトノダイヤモンドと同様に、菊花賞を勝ちとって年末に繋げて欲しいものです。

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