山場を迎える3日目!首位を走るタナク陥落?!

ラリー3日目はSS10〜15の6ステージ。ラリー・ポルトガル最長コースを含む3ステージを午前と午後で2周する行程です。最終日となる4日目が4ステージだけなので、この3日目がポルトガルの山場といえます。

オープニングステージとなるSS10。前日まで首位を走っていたMスポーツのオッド・タナクはここで4番手タイムとなり、かろうじて首位を守りますが、2位以降に差を縮めらます。ここでベストタイムを記録したのがMスポーツのセバスチャン・オジエ。その差、わずか1.1秒。しかし、タナクはSS11でベストタイムを記録し、再び差を6.3秒に広げます。

前日までオジエと同タイムで2位につけていたヒュンダイのダニ・ソルドはSS10、11と振るわず、ここでヒュンダイのティエリー・ヌービルが3位に上がってきました。2連勝の勢いそのままに、安定した強さを発揮してきました。

そして、最長コースとなるSS12が、優勝争い左右するレースとなりました。ここまで首位を走るタナクにアクシデント!タイヤをバンクにぶつけたことで、サスペンションとブレーキを痛め、大きくタイムロスし、5位まで交代。これに変わり2位のオジエが、このステージでベストタイムを叩き出し、トップに躍り出ました。しかも、2位のヌービルとの差は19.5秒、、、これは決まったようなものですね。

この日の午後、残りのステージでは、SS13でヌービル、14はオジエ、15では再びヌービルがベストタイムを記録するなど、二人の一進一退の攻防が繰り広げられました。二人の差は16.8秒で、明日の最終日を迎えることになりました。

最終日!首位のオジエにヌービルが迫る!!

最終日はSS16〜19の4ステージ。昨日の最長ステージであるSS12の走行距離が37.55キロメートルに対し、最終日は4ステージ合わせて、42.93キロメートル。この短い距離で、2位につけるヌービルがどれだけ首位のオジエに迫れるかが注目となりました。小さなミスが命取りとなるラリーだけに、最後まで何が起こるか分かりません。

オープニングとなるSS16ではヌービルが0.8秒差を縮めましたが、SS17ではオジエがヌービルのタイムを上回り、ここで勝負が決まりました。ヌービル本人もこの差を縮めることより、最後まで走りきることに重点を置いていたようです。

このまま首位で、パワーステージとなる最終のSS19まで難なく走りきったオジエが、開幕戦であるモンテカルロ以来2度目の優勝を飾りました。2位にはヌービル。ヌービルはパワーステージでのポイントも含め、トヨタのヤリ-マティ・ラトバラを抜いて選手権2位に浮上しました。

これで、オジエとヌービルが2勝で並びました。次戦となるラリー・イタリアでは、今回以上にラフなステージが予想されるそうで、優勝争いも白熱するものと思われます。またオジエとヌービルの攻防にも期待ですね。

トヨタは3台がトップ10以内で完走!!

ポルトガルから3台体制のトヨタ。2日目に痛恨の転倒で順位を大幅に下げたエースのラトバラは、体調不良に悩まされながらも順位を上げ、最終的に総合9位でフィニッシュ。転倒により、レース脱落と囁かれていましたが、トップ10入りは見事ですね。エースの意地を見せてもらいました。選手権は、ヌービルに抜かれ3位後退となりましたが、今後の巻き返しに期待です。また、ユホ・ハンニネンは総合7位、今回から参戦しているエサペッカ・ラッピは総合10位と、3台全てがトップ10入りを果たしました。

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