豆柴

●豆柴の歴史

豆柴、小柴とは小さいサイズの柴犬を指す言葉で、そのような犬種を指すわけではありません。
昭和30年頃より作られているとされていますが、様々な由来があり、はっきりと確定していません。

日本犬保存会やジャパンケネルクラブ(JKC)は、豆柴あるいは小柴について、犬種として認めない姿勢を貫いています。
柴犬のもう一つの団体、天然記念物柴犬保存会では、小柴については一定の条件下で認めることとしています。これには理由があり、天然記念物柴犬保存会では縄文柴を手本に標準を作成していますが、縄文柴は全体に小さめで、特に小柴とされるサイズのものが古くから存在したという研究結果をよりどころにしています。
豆柴については、血統書を独自に発行しているNPO団体として日本社会福祉愛犬協会があります。

当サイトでご紹介している豆柴は成犬時の体高がオスで約34cm以下、メスで約32cm以下になると予想される『豆柴サイズ予想の柴犬』になります。
※JKCの血統書上は「柴犬」と表記されています。


●豆柴の飼い方

柴犬は丈夫な犬種ではありますが、サイズの小さい豆柴では、1日1時間程度の散歩で十分でしょう。

柴犬は性格的にやや大きな個体差があり、豆柴であっても、我が強くしつけや訓練が入りにくい性格の個体があります。
信頼関係をしっかり作りながら、上下関係のけじめをつけること、甘やかさないことが大切です。
特に豆柴のような小さな犬では、心身が未成熟なまま大きくなり、依存心が強く情緒不安定になることがあります。

短毛ですが、抜け毛が多いため、週に2~3回はブラッシングをしてあげましょう。

ラブラドールレトリーバー

●ラブラドールレトリバーの歴史

ラブラドールレトリバーの祖先犬は、カナダのラブラドール半島出身ではなく、ニューファンドランド半島とされています。16世紀頃、この地域の入植者が連れていたセント・ジョンズレトリバーが祖先です。なお、ニューファンドランドという犬種は、同じ地域でこのセント・ジョンズレトリバーと大型のマスティフの交配がベースになって生まれた犬種で、ラブラドールレトリバー同様、泳ぎの上手な水猟犬として知られています。
また、祖先犬であったセント・ジョンズレトリバーは黒の毛色しかなく、チョコレートやイエローの毛色が生まれるようになったのはずっと後のことでした。

セント・ジョンズレトリバーがイギリスに持ち込まれたのは1820年頃とされています。カナダで漁師と共に働くセント・ジョンズレトリバーの姿を見たイギリスの貴族が、鴨などの水鳥猟の猟犬とすべく持ち帰ったとされています。
セント・ジョンズレトリバーはさらにイギリス国内で貴族の手により繁殖と選択交配が進められ、19世紀の末頃には現在のラブラドールレトリバーに近い形になったため、イギリス原産となりました。
イギリスでは1870年頃には通称でラブラドールレトリバーと呼ばれていましたが、1903年にはイギリスケネルクラブに登録され、正式な名称になりました。

ラブラドールレトリバーは実働能力が高く、聡明で穏やかな性格から、アメリカとイギリスを中心に人気が高まり、世界中に広がりました。アメリカでは長い間、登録頭数のベスト3に入っているほどで、世界で最も飼育頭数の多い純血種となりました。
また、盲導犬としラブラドールレトリバーを最初に使ったのはイギリスでした。現代では介助補助犬、麻薬探知犬、災害救助犬など、人間の近くでたくさんのラブラドールたちが能力を発揮して働いています。


●ラブラドールレトリバーの飼い方

ラブラドールレトリバーは体力があり、活動的ですので、毎日朝晩1時間ずつくらいの散歩をしてあげましょう。
また、知的好奇心が盛んですので、特に若いうちは散歩だけでは退屈してしまうかもしれません。
レトリーブ(回収)能力を発揮できるような、ボール遊びやフライングディスクなども取り入れてあげると良いでしょう。
アジリティなどのドッグスポーツでも優秀な成績を収めますが、体重があるため、ハードル競技などは注意が必要です。
ラブラドールレトリバーは好奇心が強いため、特に子犬から若犬の頃は、室内で長時間放っておくと低い所にあるものを破壊してしまうことがあります。賢い犬ほどしつけは大切です。

食欲が旺盛で、体質的に太りやすいことに注意が必要です。
毛は短毛ながらダブルコートですので、下毛は抜けます。週に数回のブラッシングを行ってあげましょう。

シーズー

●シーズーの歴史

中国とチベットは仏教を通じて古くから交流があり、チベットの僧院から中国の王侯貴族へ、聖なる動物としてラサアプソなど短頭種が贈られてきました。
シーズーはラサアプソとペキニーズを交配して作出された犬種とされています。
いずれも現存する犬種であり、両国においてそれぞれが神の使いとされていました。
歴史的順序としては、8世紀ごろにチベットから贈られたチベタン・スパニエルを中国王宮内で繁殖固定したのがペキニーズ、同じくチベットから16世紀頃に贈られたラサアプソとペキニーズを交配し、固定化されたのがシーズーという形です。
3犬種の中ではシーズーの作出が最も新しく、19世紀に誕生したと推定されています。
シーズーは中国語で「獅子」を指しますが、シーズーもペキニーズ同様に獅子狗とされ、守り神として王侯貴族の家庭内で大切に飼われてきました。

宗教を司る僧院から王宮に贈られた犬たちは、神仏から与えられた聖なる力の象徴として、門外不出とされていました。そのため、繁殖の際にも王宮外の犬と混血することなく、王室の伝統と共に長い時間をかけて固定化されていましたが、その長い歴史は戦争により一度は断たれることになります。
19世紀後半の第二次アヘン戦争により、清朝・西太后は英仏軍によって城を追われ、この時、城に残されていた犬たちは、英仏軍に略奪されたり殺されたりしました。この時、生き残ってイギリスにわたった犬たちの一部は、犬好きな英国王室の手によって保護されたと伝えられています。
チベットが中国宮廷に聖なる犬として短頭種たちを贈ったのと同様に、アヘン戦争以前には、中国からも英国の王侯貴族に対して聖なる犬たちが贈られていました。中国皇室の厳しい規則と異なり、イギリスではこれらの聖なる犬たちも、家庭犬として少しずつ一般家庭にも広まっていたと推定されています。
これらの生き残った犬たちを土台として、シーズーは改めて繁殖の道をたどることになりました。
しかし、戦時の混乱で、シーズーとラサアプソやペキニーズと混同されてしまったため、一時はこれらのミックスを1つの犬種とみなされていたことがあったようです。

時代は移り、20世紀前半の1920~30年頃になってようやく、それぞれの犬種の特徴で分類された犬たちにより計画繁殖されることになり、1935年、イギリスにシーズークラブが設立され、犬種として公認されました。
アメリカでは1969年に登録され、日本には少し早く1963年頃に入ったとされています。


●シーズーの飼い方

シーズーは小型犬としては大変がっちりとした体を持っていますので、運動をしないと太りやすくなってしまいます。
夏季以外は毎日20~30分ほどの散歩と、室内運動の時間をとってあげましょう。
しつけについては、人懐っこく聞き分けは良いものの、頑固でプライドが高い面があるため、特に叱り方には工夫が必要です。

シーズーは長毛のダブルコートですが、下毛が特に厚い犬種です。その毛量の割には抜け毛が少ないとされていますが、毛が長く皮膚にとどまることで絡みやすく、また汚れやすくなります。ブラッシングはできるだけ毎日もしくは週に3回以上は行ってあげましょう。
日本の高温多湿の気候に、厚い下毛は辛いものです。夏はサマーカットをする場合も多くありますが、高齢になると毛の再生ペースが落ちてきますので、年齢によってトリミングの程度を考慮してあげたいものです。

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