はじめに

みなさんサルコペニアという言葉を聞いたことはあるでしょうか?
聞いたことのない方の方が多いかと思います。
簡単言うと、加齢によって筋肉が急激に低下してしまう病気の1つです。
筋肉が急激に落ちてしまうといろいろな弊害も生まれますね。
今回はそんなサルコペニアについて少しですが、紹介したいと思います。

サルコペニア

サルコペニアとは、加齢や生活習慣などの影響によって、筋肉が急激に減ってしまう状態です。Sarx(筋肉)とPenia(減少)というギリシャ語を組み合わせた造語で、1989年ごろにアメリカで提唱された比較的新しい概念です。
サルコペニアは65歳以上の高齢者に多く、特に75歳以上になると急に増えてきます。サルコペニアになると、「歩く速度が低下する」「転倒・骨折のリスクが増加する」「着替えや入浴などの日常生活の動作が困難になる」「死亡率が上昇する」など、さまざまな影響が出てきます。
65歳以下の人でも、デスクワークや自動車に頼る生活習慣などによって、筋肉が著しく減っている場合があります。若い人の中にもサルコペニア予備群がいるので、注意が必要です。
サルコペニアの診断は、筋肉量・歩行速度・握力を測定して行います。以前は欧米人の診断基準しかありませんでしたが、2014年にアジア人のための診断基準がまとまりました。

メカニズム

筋肉の量は筋タンパクの合成と分解が繰返し行われることによって維持されています。筋タンパクの合成に必要な因子の減少や、筋タンパクの分解が筋タンパクの合成を上回ったときにも筋肉量は減少します。

 加齢によって、筋肉の増加に関係する性ホルモンの減少・筋肉を働かすために必要な細胞の死(アポトーシス)・ミトコンドリアの機能障害が生じることと、廃用・栄養不良・癌や糖尿病などの消耗性疾患による筋萎縮(カヘキシア)の要因が合わさってサルコペニアを発症します。また、脳からの指令を筋肉に伝える働きをする運動神経の損失や、コルチコステロイド・成長ホルモン(GH)・インスリン様成長因子1(IGF-1)・甲状腺機能異常・インスリン抵抗性など筋肉の増大に関係するホルモンの影響によってもサルコペニアは起こります。

 各疾患に罹患することにより炎症性サイトカインが多くなって、筋タンパクの分解が進むことでもサルコペニアの発症につながると考えられています。

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