肥満体型が気になる人や、ダイエットをやろうと思っている人がよく耳にする「中性脂肪」「皮下脂肪」「内蔵脂肪」の3つの脂肪。

これらの脂肪の違いと、それぞれの特徴についてまとめました

脂肪の違いを簡単に理解するには?

「中性脂肪」「皮下脂肪」「内臓脂肪」と、3つの脂肪の違いを簡単に理解するために「言い方」を変えてみます。

皮下脂肪は「皮下脂肪型の肥満」。内蔵脂肪は「内臓脂肪型の肥満」といった形にします。

中性脂肪については、中性脂肪型の肥満ではなく、そのまま「中性脂肪」です。

中性脂肪が皮下(皮膚の下)に集中している場合は「皮下脂肪型の肥満」。内蔵まわりに集中している場合は「内蔵脂肪型の肥満」という風にイメージすると、それぞれの違いを把握しやすくなるはず。

中性脂肪は運ばれるもの。そして中性脂肪が運ばれる先によって(集中する先によって)「皮下脂肪型」「内臓脂肪型」と2つの肥満タイプに分かれるという事ですね。

中性脂肪の役割は何?

中性脂肪は身体のエネルギーのもとになる成分です。 そして使わずに余ったエネルギーの貯蔵庫でもあります。

中性脂肪はエネルギーの元を届けるため、血液にのって各細胞に運ばれますが、「油」なのでそのままの状態では水(血液)と混ざりにくいです。

そこで、中性脂肪は蛋白質の膜に覆われ「リポ蛋白リパーゼ」と呼ばれる成分となって血液にのり運ばれます。

血液中では「リポ蛋白リパーゼ」と言う脂肪分解成分によっていったん細かく分解。その後、細胞内に吸収されます。

ここで、エネルギーとして使われなかったものは、細胞内で再び中性脂肪に合成されます。この合成先が「皮下」なのか「内蔵まわり」なのかによって、2つの脂肪のタイプへと大別されるという仕組みです。

ちなみに、この脂肪細胞内に存在する中性脂肪は、運動によって「ホルモン感受性リパーゼ」と呼ばれるホルモンが活性化して分解する事が可能です。

これが、ダイエットでよく聞く「脂肪を燃焼している!」という状態です。

皮下脂肪型と内臓脂肪型の肥満の特徴

皮下脂肪型の肥満の特徴
中性脂肪を含む脂肪が皮膚のすぐ下に過剰につくタイプの肥満です。

皮膚の下につくので、手でつかめる事ができ、ぶよぶよとした感触があります。

皮下脂肪の役割は、外からの衝撃から身体を守ったり、体温保持をする役割が元々あります。この事から、妊娠時にお腹の赤ちゃんを守れるように、女性につきやすいのも特徴です。

皮下脂肪は身体にとって、必要な機能ではありますが、過剰に増えて肥満になってしまうと膝や関節への負担も大きくなり悪影響になってしまいます。

ダイエット等でも減少しにくい肥満ではあるものの、内蔵型の肥満と比べて「成人病」に関わってくるような重大な病気に関係する事は少ないです。

内臓脂肪型の肥満の特徴
皮下脂肪型の肥満が女性に代表される肥満である事に大して、内蔵型の肥満は男性に非常に多いタイプの肥満。

胃のまわりの「大網」と呼ばれる部分や、「腸間膜」等の内蔵まわりにつく脂肪で、皮下脂肪と違い外見的な特徴がない場合もあり、見た目には分かりにくいタイプです。

皮下脂肪型と肥満とは違い、内臓脂肪型の脂肪は成人病へのリスクを高めてしまう要注意な脂肪です。

内蔵脂肪は、基礎代謝の減少や運動不足によってつきやすい脂肪です。

年齢を重ねると共に基礎代謝が減ってくるので、脂肪がつきやすくなってしまいますが、特に30代を越えたあたりからその動きは顕著になります。

また、50歳以上の男性では全身の脂肪の約60%以上が「腹部」についているというデータもあります。

このように「要注意」な脂肪ではありますが、皮下脂肪型とは違って「運動する」事によって比較的、手軽に落としやすい脂肪です。

日頃、運動不足の人はまずはウォーキング等の軽めの有酸素運動から。慣れてきたら体に負担をかけすぎない、ゆるめのランニング等が内蔵脂肪を減らすおすすめの方法です。

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