強いストレスを受けると体にはさまざまな不調が起こります
もちろん皮膚にも影響があります。
蕁麻疹もじつはその一つだったのです。

蕁麻疹の種類のうち一番多いのが原因不明の「特発性蕁麻疹(とくはつせいじんましん)」といわれ、その数は蕁麻疹患者全体の7割以上といわれます。
特発性蕁麻疹の約3割がストレスによって誘発されているのではないかと考えられています。
なぜストレスで蕁麻疹が起きるのか、詳しくみてみましょう。

ストレスで蕁麻疹が起こるメカニズム

実はストレスによって蕁麻疹ができるメカニズムはまだ解明されていません。
しかし、運動や発汗によって起こる「コリン性蕁麻疹」は、ストレスがかかることで発症することが多いとされています。
ストレスといっても、自分で自覚していない場合もありますが、夜眠れなかったり、体の疲れを感じていたり、食欲がない、イライラする、など、からだの他の部分の不調をともなっている場合もストレスのあらわれです。

このようなケースでは、いくら蕁麻疹の治療をしたところで改善がみられないことが多く、不安やストレスを取り除くための薬物療法(抗不安剤や抗うつ剤)や、精神療法などが効果を上げる例もあるのです。

どんな時に起こりやすい?

ストレスが関わっているとされる「コリン性蕁麻疹」は、アセチルコリンがその発症に関与しています。アセチルコリンというのは、本来、自律神経のひとつである副交感神経から分泌される化学物質で、からだがリラックスしている時に多く分泌されます。

つまり、ストレス下にありながらも、ほっと一息ついたときや、入浴後や就寝時、精神的緊張がとけて体が温まってくる時にできやすいのです。

ストレスによる蕁麻疹の対処法は

「ストレスによる蕁麻疹」の治療は、一般的な抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤が効きにくい場合、抗不安薬を併用することがあります。

また、精神療法というのも試みられており、これは、ストレスに徐々に慣らしていく方法です。ストレスを完全に取り除くことが難しい場合、リラクゼーションと小さいストレスを同時に与えながらストレスに慣らさせるというものです。また、催眠療法といって、暗示をかけながらストレスを取り除く方法も、このタイプの蕁麻疹に効果を上げています。

さらに、自分でできる対処方法として、血管を拡張させるような食べ物や嗜好品を避けることも大切です。たとえば、過度のアルコール摂取は血管を開かせて血行を良くしますし、香辛料のきいた刺激物は発汗をうながすため、蕁麻疹が悪化することが多いのです。

ストレスは精神的なものだけでなく、疲労や睡眠不足が重なるなど体のストレスも自律神経を乱す要因になります。普段から規則正しい生活を心がけ、心と体をしっかり休めるようにすることが大切です。

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