20年前と比べて暴行行為が49倍に!

最近、高齢者による暴行事件のニュースや、お店にクレームをつけて怒っている高齢者を良く見かけませんか?
最近の報道では、75歳の男がタバコのポイ捨てを注意してきた小学1年生の男児の首を絞めた事件や、64歳の男がすれ違いざまにベビーカーの1歳児を殴ったという事件など、信じられない事件がいくつも起きています。
2016年版『犯罪白書』によれば、少年犯罪や外国人犯罪はピーク時の3分の1にまで減少しているのに対して、65歳以上の高齢者の犯罪は突出して増加してます。
1995年と比べると、2015年、「殺人」が約2.5倍、「強盗」は約8倍、「傷害」は約9倍という急激な増え方。もっとも増加していたのは「暴行」で、駅や病院で暴言を吐いたり、乱暴な振る舞いをしたりというケースがなんと、約49倍にも増えています。
高齢化社会を迎え、高齢者人口が増えているとはいえ、この数字は異常です。
何故、高齢者による暴行、キレる高齢者が急増しているのか?それには3つの要因があると言われています。

①老化に伴う脳の機能の低下

年を取ると、脳内の神経細胞が減少し、徐々に萎縮していきます。その脳の変化が行動にも表れていきます。脳には感情、理性、意欲、思考を司る前頭葉という部位があり、この前頭葉が萎縮して機能が低下すると、感情を制御できなくなったり、判断力が衰えたりすることで、性格の変化が起こります。
気配り上手だった優しい人が、歳を取るごとに傍若無人に振る舞うように変わるというケースは、脳の変化が起きている可能性があります。

②環境変化に伴う心理的要因

昔に比べ、家族や親族との関係も浅くなった現代社会。高齢になれば社会での活動範囲は狭まり、誰かと関わりたくとも関われない。鬱屈な状態になってしまうのです。このように、人との関わりが薄れることで自己肯定感が低下し、不満や不安が溜まりやすくなり、その不満や不安がちょっとしたことで怒りに転化するのです。

③「団塊の世代」の高齢化

団塊の世代といえば戦後のベビーブーム(1947〜1949年)に生まれた方達を指し、この人たちが65歳以上の高齢者層に加わったことも大きな要因とされています。
理由は団塊の世代の多くが会社人間であったという点です。
平日は毎日のように残業し、上司が無理な命令をしても、社員の義務として我慢する。そんな「会社人間」が、団塊世代の特徴でした。しかし、彼らが年を取って、会社的な束縛や制約がなくなりました。
会社員時代に乱暴な行動をとれば、解雇など社会的な制裁にあいますが、会社や肩書きから離れたことで、開放的になり、社会的なタガが外れて暴力的な行為に至っているのではないかと推測されてます。

高齢者への向き合い方

いかがでしたでしょうか?
このようにキレる高齢者の増加は、身体的な問題だけでなく、現代社会の構造の要因でもあり、抜本的な解決策が見出しにくい問題とわかりましたね。

では、この問題に対してどう向き合えばべきか?
まず高齢者をなるべくたててあげて、多少理不尽であっても、話にしっかり傾けてあげる。
そして向き合う際は「穏やかで怒らない」というイメージを捨て、もともと「キレやすい」「怒り出すとコントロールが利かない」という理解で接すると良いでしょう。
また、孤立させない為に、普段から話し相手になってあげる。
雑談ができて寂しさを共有してくれたりすれば、マイナス感情は薄れていきます。しかし、一人でマイナス感情を溜めてしまうと、ふとしたときに暴発します。
孤立させれば、自己中心的な高齢者をますます生み出してしまっている可能性があります。
また自分自身も「人間誰でも年を取っていくもの。いずれ自分もそうなる」と思えば、横柄な高齢者にも優しく接することができるかもしれませんね。

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