脳は食いしん坊

仕事や勉強のヤル気が出なかったり、ずっとボンヤリしてしまったり…。私たちはときどきこうした“ダメダメ脳”に陥ってしまうが、原因のひとつに「朝食を食べないこと」がある。
脳は全体重の2%を占めるに過ぎない存在だが、エネルギー消費量は18%もあるといわれ、とても食いしん坊な臓器。脳のエネルギーとなるのは唯一ブドウ糖だけで、その消費量は毎時5グラムにものぼるそう。しかも、脳はブドウ糖をためておくことができないので、適宜補給してやる必要があるのだ。
朝食前の脳はだいたい7~8時間も絶食状態におかれている。英語で「朝食(breakfast)」という言葉には「断食を破る」という意味が込められているが、脳にとって朝食ヌキで1日をスタートさせることは、断食を続けさせることに等しい。当然エンジンがかからず、集中力が散漫になったり、ヤル気が出なくなったりしてしまう。

朝食ヌキで成績ダウン!

食いしん坊な脳にとって朝食は重大な意味を持っているのだが、厚生労働省による『国民健康・栄養調査(平成16年度)』によると、20代の男性の3分の1、女性の5分の1が朝食を食べておらず、朝食を食べる人の割合も年々減少傾向にあることがわかった。
「朝は少しでも寝ていたい」、「忙しくて朝食を作る時間がない」、「夕食が遅く、お腹が空いていない」など、“朝食を食べない派”にもさまざまな理由があるだろうが、ちょっと気になるデータも紹介しておこう。国立教育政策研究所の調査(「平成15年度小・中学校教育課程実施状況調査」)によると、毎日朝食を食べる子どもほど、ペーパーテストの得点が高い傾向にあることが明らかになった。
学校だけでなく、会社が始まるのもたいてい朝。せめてトーストやおにぎり、フルーツジュースなどから脳のエネルギーである糖質を補給し、1日をスムーズにスタートさせよう。

忙しい朝に使える!フルーツパワー

朝食の定番メニューには、「トースト+目玉焼き+カフェオレ+サラダ」、「焼き魚+ご飯+味噌汁+おひたし」などがあるが、実は理にかなった組み合わせで、【炭水化物・たんぱく質・脂質】という三大栄養素をうまく摂れるようにできている。

ただ、これらのメニューからはビタミン類がカバーしきれない。ビタミン類とは、たんぱく質、炭水化物、脂質などの栄養素を体内で代謝する際に使われるもの。足りなくなると、せっかくの栄養素が十分活かされなくなってしまう。そこで、ビタミン類の宝庫・オレンジやリンゴなどのフルーツやジュースをプラスすると、栄養バランスを整えることができる。いくつかのフルーツを組み合わせれば、複数のビタミンをカバーしてくれる。

時間がなくて定番メニューの品数をそろえられない!というなら、特にフルーツが頼りになる。フルーツにはビタミン類のほか、脳のエネルギーとなる糖質も豊富。切るだけ、むくだけで調理の手間もかからない。ジュースを利用するという手もあり、忙しい朝のお助けアイテムなのだ。

関連するまとめ

クリーミーな食感が特徴で、21世紀に入ってから外食から家庭料理まで日本で急速に普及し…

アボカドは美容野菜(果物)としても女性を中心に注目されている食材。アボカドが美容効果を持つと言われている理由…

ケーキやジャムフルーツソースなどの材料としても人気のブルーベリー。どんな効果があるの…

キレイな青紫色との果皮と甘酸っぱい味風味から、ケーキやジャムフルーツソースなどの材料としても人気のブルーベリ…

痩せにくい体にならないように、冬こそ身体を動かそう

寒くなってくると億劫になりますが、身体を動かさないと痩せにくい体になってしまいます。

関連するキーワード